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「また始まったよ…」からナイスカムバック 勝みなみは朝イチ“ダボ”にめげず

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 初日(20日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)

勝みなみは心の中で思わずぼやいた。「また始まったよ…」。午前7時5分と10番スタートの第1組。いきなりティショットを左サイドの木に当てた。「構えから、ちょっと左を向いちゃっていた。練習場で右に行っていたので」。140ydも飛ばせず、フェアウェイに刻んだ後の3打目も左手前の池に落としそうになった。アプローチも止まらずオーバー。直近4試合連続で4日間を戦えずに迎えたメジャーでダブルボギー発進となれば、ため息のひとつもつきたくなる。

気持ちを立て直す大きな要因となったのが直後のプレー。11番(パー5)で5m近いフックラインをねじ込んでバーディを奪うと、深いフェアウェイバンカーから2打目を出すだけだった12番も3m近いパーパットを決めた。「あそこで自分の気持ちもゴルフも変わってくれた。あのままズルズル行ったら、たぶん“いつも通り”だった」

一気に崩れていってしまいそうなところで踏みとどまったこの日はショットもパットも、構えてから打つまでが早かった。「考えすぎちゃうので、自分は。無駄な考えを捨てるような感じで」。ここ最近、良くなりそうな流れを寸断してきたグリーン上でハンドファーストを強めにするスタイルに回帰したことも大きい。「それでずっとやってきているので、一番振りやすく、決め打ちできる。いい感じでハマってくれた」とうなずく。

後半2番(パー5)はセカンドを池に入れながらパーセーブ。短いパーパットを外した直後の6番(パー5)も獲った。直近4試合は初日を終えて89位、118位、110位、107位だったことを考えれば、メジャーでのイーブンパー22位発進に心は軽くなる。

「やるべきことは『構えたら、すぐ打つ』。きょうのような、いいテンポを大事にして頑張っていきたい」。テーマを貫ければ、久々の週末はもちろん、上位進出も見えてくる。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)

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