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「このままじゃ、つぶれて終わる」渋野日向子はシード落ちから“変革”のオフ

主催したソフトボール大会は自らも思い切り楽しんだ渋野日向子だが、2023年シーズンの戦いを振り返れば表情も厳しくなる。

米本土初戦となった3月「ドライブオン選手権」が年間で唯一のトップ10入り。予選落ちは前年9試合から6試合に減ったものの、上位に絡めずポイントランキング83位でシードを失った。「(4月に)指が痛くなって、スイングがゴチャゴチャになって、気持ち的にもゴチャゴチャになり…。右肩下がりで、シードも落としましたし、自分の中で残念な1年だった」と受け止める。

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今季の出場資格に当てはめれば、ポイントランク81位から100位までは「カテゴリー11」になり、“準シード”としてそれなりの出場機会は望める。「でも、80番までのシード選手と、それ以下は全然立場が違う。自分の気持ちも違うし、前半で頑張らないと後半も出られない。しっかりスタートダッシュから頑張って、はい上がっていかないと」。ツアープレーヤーとしての勲章を失っただけでなく、ことしは気にする必要がなかったリシャッフルも絡む立ち位置は理解しているつもりだ。

「考え中」とした自身の24年シーズン初戦を前に、いまは必死でやらなければいけないことがある。「このままじゃ、米ツアーで戦えないのは見て分かると思うし、自分自身もそう思っている。安定して、再現性高くできるものを追求してやっていかないと、ホントにつぶれて終わってしまう。米国でも戦えない、日本でも戦えないということになってしまう」。これまでもオフを挟んでビッグチェンジにトライすることは多かったが、この数カ月間も危機感を胸に変革に踏み切る。

縦の動きを目指し、トップが下がらないことをポイントに挙げて入った今シーズン。「変えて、それをやり続けると言いながら、指が痛くなって続けられなくて。(痛みが治まってからは)続けられたかもしれないけど、自分で何かを怖がって、妥協してしまって、(ひとつのことを)続けられずに終わってしまった」。途中から痛みと付き合いながら戦う事情はあったにしても、なかなか足元が定まらなかった自分自身に悔しさが募る。

「まずは、積み重ねることを見失わないように」。地道な歩みの先に光を探していく。(編集部・亀山泰宏)

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