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渋野日向子は逆転シードへラスト1日「最後の最後、もう攻めるしかない」

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 3日目(11日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

渋野日向子は4バーディ、3ボギーの「69」で回り、通算2アンダー54位で最終日を迎える。年間ポイントレース(レース・トゥ・ザCMEグローブ)81位からフルシード圏80位に入るために残されたチャンスはあと18ホール。「最後の最後なので、もう攻めるしかない」と自らを奮い立たせた。

2日目の最終ホールでバーディを奪い、カットラインギリギリで滑り込んだ決勝ラウンド。午前7時ティオフの第1組でスタートすると、1番でいきなりピンチに見舞われた。フェアウェイからのウェッジショットが「“普通に”トップした。ビックリするようなミス」。奥にこぼし、砲台グリーンへの難しい寄せを何とか成功してパーを拾う出だしとなった。

手前に外した2番でボギーが先行しても、この日はすぐに取り返す反発力を発揮。3番(パー3)はUTで作った4mほどのチャンスをジャストタッチでカップに沈め、4番も納得のショットをつないで2連続バーディとした。

前日に苦しんだパッティングは修正を試みていた。「自分が思っているよりも、(実際の出球は)ちょっとボールスピードが速いなって感覚があった」。イメージ通りのスピードで転がせれば、ライン読みもかみ合ってくる。

ピンチをしのぎ、チャンスを生かす―。理想的な流れを最後まで続けられれば申し分なかったが、バーディは後半11番が最後となった。池につかまった12番(パー3)は“ナイスボギー”で切り抜けたが、3打目を2m弱に絡めた14番(パー5)を獲れずにパー。上がり3ホールもミドルパットを打ち続けながらスコアを伸ばせなかった。「1個でも入ってくれたら良かったですけど、なかなかそうはいかない。傾斜も結構強いところに(ピンが)切ってあったりするので、下りとか、かなりタッチを合わせないと難しい」と悔しがった。

「まあ、決めないとね、今は意味がないんで」。淡々と漏らした言葉がシード争いの緊張感を象徴する。現状ではポイントランクも83位に下がる計算。ライバルの動向も絡んでくるとはいえ、自分が伸ばさないことには逆転の可能性も生まれず、シード喪失は免れない。「アンダーで回れたのは良かったけど、もうちょっと伸ばさないと、ホントにダメなんで。どれだけチャンスを作れるか。あした頑張ります」。苦しみ続けたシーズンのラスト1日に全てを託す。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)

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