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クラブが消えた? 西村優菜は“非常事態”でスーパーショット

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 初日(9日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

西村優菜はこの日、セカンドで5Wを握るケースが5回ほどあったという。距離があり、砲台状のグリーン周りが厄介なコースに苦戦。必死のスコアメークを続けながら1オーバーとして迎えた後半17番で“事件”は起きた。

残り107ydの2打目は、110yd想定のPWがちょうどいい。しかし、バッグの中にあるはずのPWが見当たらない。14番(パー5)、バンカーからの3打目で使ったことは記憶していた。クラブを受け取った帯同キャディがバンカーの砂をならす間、地面に置いたことを失念して、そのままグリーンに向かってしまったのか…。

差し当って問題は、目の前の一打をどうするかに尽きる。「52度か9Iで打つしかない」と覚悟を決めた。ウェッジでは会心の当たりをしなければグリーンに届かず、ミスして手前のバンカーに落としたボールが“目玉”になる恐れもあった。「でも、9Iで100ちょっとの距離なんて打ったことがなかった。めちゃくちゃ(フェースを)開いて(距離を落として)打ちました」。何とかピン奥4mに残り、これを決めてバーディ。「どうしようもないから、逆にガッと集中できたのかもしれないですね、いい意味で」と笑い話にできたことがうれしい。

前半8番では砲台グリーンへの寄せで今週練習していた8Iのランニングアプローチを披露。さすがに17番は想定外でも、「自分があまりやったことがないことを試せるコースなのかなと思っている。そういった意味では、新しい発見がいっぱいある1週間になると思います」と前向きだ。

最終18番も「完ぺきでした」とピン下1mに絡めるバーディを奪い、1アンダー「69」で終えた。2連続バーディの締めくくりでアンダーパーにできたこと以上にホッとしたのは、PWを競技委員が見つけてくれたという連絡があったこと。「風が出てくるとまた難しくなると思うけど、しっかり集中してアンダーパーで回れるように」。午後組できっとタフになる2日目のプレーは、やっぱり14本そろえて挑みたい。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)

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2023年 アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン



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