スコア速報中!「TOTOジャパンクラシック」
2023年 TOTOジャパンクラシック
期間:11/02〜11/05 場所:太平洋クラブ 美野里コース(茨城)
20アンダーでも不満? 畑岡奈紗は記録ずくめVへ「アニカは3日間で…」
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 3日目(4日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城県)◇6598yd(パー72)◇晴れ(観衆3688人)
大会開幕前、パーティで歴代優勝者が紹介された映像を畑岡奈紗は笑いながら振り返る。「アニカ、アニカ、アニカ、アニカ、アニカ…もう、一生アニカしか出てこないんじゃないかと思いました」。2001年からアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が5連覇を達成した歴史に改めて触れた瞬間だった。
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そのレジェンドが2003年大会で残した日本ツアーの最多アンダーパー記録(24アンダー)を視界に捉える通算20アンダーで残り18ホールを迎える。当時は3日間競技だったこともあり、「私は4日間ですけどね。アニカみたいに3日間ではできなかった」。冗談めかして悔しがるが、国内の記録としては4日間大会でも16年「大王製紙エリエールレディス」でテレサ・ルー(台湾)がマークした24アンダーがやはり最多。伸ばし合いを制するためにも狙わない手はない。
もう一人のレジェンドにちなんだレコードもかかる。ここまで米ツアーでの生涯獲得賞金は807万1212ドル。優勝賞金30万ドルを加えれば、宮里藍さんが獲得した830万2365ドル(12億3900万円)を超える。7年前、当時アマチュアだった畑岡がギャラリーとして宮里さんのプレーを追いかけたのが、くしくもこの太平洋クラブ美野里コースだった。
日米通算11勝、ジュニア時代から含めれば数え切れないほどのタイトルを掲げてきたが、地元茨城では「勝ったことがないんですよね」と明かす。常にそばで見てきた母・博美さんも記憶を必死にたどりながら「“月例会”とかだったらあるかもしれないけど…」と話すように、故郷でのメモリアルな1勝がかかる。
同スコアで並ぶ桑木志帆、1打差の稲見萌寧、2打差の神谷そらといった年下の日本勢の挑戦を受ける構図ともいえる最終日。「自分がいまやっているスイングが(試合の中でもしっかり)できれば、勝てると思います」。あくまで自らのハードルと向き合い、日没間際まで練習場で打ち込んだ。(茨城県小美玉市/亀山泰宏)