「ゲインブリッジ選手権 」リーダーボード
2021年 ゲインブリッジ選手権
期間:02/25〜02/28 場所:レイクノナGC(フロリダ州)
競技委員の“ミス”とがめず 13年ぶり出場で予選通過のソレンスタム
◇米国女子◇ゲインブリッジLPGA 2日目(26日)◇レイクノナG&CC (フロリダ州)◇6647yd(パー72)
13年ぶりにツアー大会に出場した50歳のアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が通算2オーバーの67位で予選を通過した。自身のルール誤認と競技委員の“ミスリード”による、前日の余計な罰打にもめげず、米女子ツアー72勝、メジャー10勝のレジェンドは強さと優しさを見せた。
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8月の「全米シニア女子オープン」に向けた実戦機会としてフロリダ州オーランドにあるホームコースでの大会に出場。77位での発進から3バーディ、2ボギーの「71」で回った。「目標にしていたアンダーパーで回ることができた。これが私のやれることすべてね」。後半7番ではロングパットを決めて大歓声を浴びた。
初日には思いがけないトラブルもあった。前半の5番ホール、ソレンスタムのティショットは大きく曲がり、コース内の鉄柵の扉の下で止まった。競技委員に「扉を開けて打てるか」と聞いたが受け入れられず、ペナルティを加えてドロップ後に打ち直し、トリプルボギーを記録した。
ところが2019年のルール改正により、「合理的な努力で動かすことができる」門やドア(カギ等がかかっていない状態)などは、「動かせる障害物」として処理できるようになった。つまり、ソレンスタムは扉を開けて打つことができたが、自身が新規則を把握していなかったことに競技委員の誤ったアドバイスが加わり、罰打を付加するハメになった。LPGAはその後の声明で、ショットのために扉を動かせたこと、規則上ペナルディを取り消せないことを明らかにした。
この日のラウンド後、ルールを誤って伝えたダン・マセリ氏から謝罪されたソレンスタムは「どうか気にしないで」と、ミスをとがめなかった。「彼は『もう同じミスはしません』と言ったの。だから、『私ももうあんな所には打たないわ』って。こういうことは起こるもの。ルールは変わるんだから」
【2019年ゴルフ規則・定義 動かせる障害物】
合理的な努力でその障害物やコースを損傷させずに動かすことができる障害物。
動かせない障害物や不可分な物の一部(例えば、門、ドア、取り付けられたケーブルの一部)がこれらの 2つの基準に合致する場合、その部分は動かせる障害物として扱われる。
しかし、動かせない障害物や不可分な物の動かせる部分が動かすことを意図して作られていない場合(例えば、石壁の一部から分離した石)にはこの規定は適用しない。
障害物が動かせる場合であっても、委員会はそれを動かせない障害物として定めることができる。