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<世界を駆け巡る川村昌弘の2014年>
2014/10/05 20:31
「トップ杯東海クラシック」の練習ラウンドを、福井工業大学付属福井高校後輩の小木曽喬くん(3年)と岡崎錬くん(1年)とまわっていた川村昌弘は、2人を残してハーフで切り上げました。
「疲れているだけです。体調を崩しては何にもなりませんからね」と川村は言います。それもそのはず、川村は2月にインドのデリーで行われた「SAIL-SBIオープン」を皮切りに、世界各地のトーナメントを可能な限り出場し続けていたのです。
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訪問した国々は全部で10か国にも及びます。3月にタイで行われた「全英オープン」の最終予選では4位タイに入りながら4枠目を巡るプレーオフで敗退するという悔しい思いもしました。同月にはフィリピン、インドネシアで戦い、4月には中国とマレーシアで戦いました。さらに、5月にはシンガポールとフィリピンとイギリスでも試合に出場しています。そのイギリスでは「全米オープン」の予選にも出場しました。
「イギリスの試合では予選落ちしてしまったんですけど、全米オープンの予選にも出るので、土日はそのコースで練習ラウンドをしていました。で、月曜日に36ホールの予選に出て、その週の水曜日の午前10時にはミズノオープンがあるので岡山に入っていました。やっぱり長距離の移動は疲れます」と川村は言います。いくら若い(21歳)とはいえ、ちょっと強行過ぎるスケジュールです。
しかし、川村の旅はまだまだ続きました。7月にはロシアで行われた欧州ツアーに参戦し、9月にはスイスでオメガヨーロピアンマスターズにも出場しました。世界を駆け巡る合間に日本のトーナメントに出るといった具合になってしまったため、今季の川村の日本ツアー出場試合数はトップ杯東海クラシックまでに10試合だけになってしまいました。
川村の目下の悩みは、もし万が一でも体調を崩してしまうと、日本ツアーの出場義務試合数が不足してしまう可能性があるということです。と言う訳で、現在、川村が最も気を配っているのは体調管理です。後輩との練習ラウンドをハーフで切り上げた訳はそこにありました。
「体調さえ崩さなければ、来年も試合に出られますからね」と川村は言います。昨年のアジアパシフィックパナソニックオープン優勝でつかんだ2年間のシード権とアジアンツアーの出場権。それを足掛かりに欧州ツアーに進出するのが川村の夢です。
14歳のときにフランスの試合に出たのが川村の海外志向の始まりでした。それ以来ずっとヨーロピアンツアーに出たいと思い続けていたと川村は言います。なので「スイスの試合に行ったときは、7年かけて帰って来たというので凄い感動しました」と言います。
日本ツアーもあと9試合で終了します。しかし、「日本が終わってもタイとドバイがあるんです」と言う川村の休みはもう少し先までありません。来年は今年の経験を踏まえて、「ベストパフォーマンスで1年間ある程度戦えるスケジュールを考えます」と川村は言っています。21歳の世界を駆け巡る旅は、まだまだ続きます。