自己ベストから今季ワースト 石川遼の「今の自分」
<プロゴルファーもきりきり舞する今年の猛暑、アトムも力の限り・・・>
2014/08/18 09:30
はからずも、長い夏休み。せっかくのロングバケーション。トレーニングに調整に合間の家族サービスにと、いろいろ立てていた計画も、この夏の猛暑に体調を崩すプロも少なくないようで・・・。
高山忠洋がダウンしたのは先月の7月初め。きりきりする腹の痛みで眠れない夜を明かして翌朝、病院に駆け込むと「逆流性食道炎」と言われた。奥さまの梢さんには「暴飲暴食でしょう」と、痛いところを突かれても、反論する元気もなく、長女の・夏実ちゃんには「パパと遊べる」と喜ばれても、戦うお父さんとしては手放しで喜べなかった。
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出身の和歌山・星林高校、野球部でならした高校球児も、30代も後半に突入した今は体力にめっきり自信を失って、「この夏はオフを利用してパワーアップだ!」と張り切っていたのに、すべて「パー」。2週間近くを自宅で安静にして過ごしたそうで、「スタミナは落ちるわ、飛距離も落ちるわ」と、散々な夏休みになってしまった。
今季ツアーは本格参戦の“アトム”に至っては、なおさら百万馬力とは行かない夏。今年のファイナルQT1位の重永亜斗夢は元々、華奢な体つきに病魔がムチを打つのはここ数年毎度のこと。2年前に発症した難病指定の潰瘍性大腸炎は、先の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」の前後にも血便が出て、体重50キロ台を保つので精一杯だ。
「食べても食べても痩せちゃう」と、あえてカロリー過多のファーストフードを食べあさっても「痩せちゃう」と、ちまたの女子には羨ましい悩みも「僕の場合はこの時期、下痢が普通の状態なんで・・・」。ぺったんこの腹をさすりながら、「水をがぶ飲みしないとやってられないし、でもそうすると腹をこわすし夏は余計につらい」。げっそりとした体を引きずりながら、「夏は苦手」とひょろひょろコースを歩く。
長い休み明けのツアー「アールズエバーラスティングKBCオーガスタ」は開催コースの芥屋ゴルフ倶楽部が苦手な上に、毎年、酷暑の戦いも加わる。大会が押し進めてきた「ジュニアプロジェクト」の恩恵にあずかり、九州は熊本出身の重永には高校時代から慣れ親しんできたトーナメントでありながら、「まだ予選通過をしたことがない」とあんまり相性は良くないが、今年はそんな弱音は許されない。
今年から、冠スポンサーについた「アールズエバーラスティング」とスポンサー契約を結ぶホストプロ。「予選通過は必須」と、プロゴルファーたちも気力を振り絞る夏の陣。28日の開幕までもうしばらくお待ちください。