ツアープレーヤーたちの新婚生活<谷口徹>
2005/05/16 09:00
ゴルフと、私生活はまったく別物。わかっちゃいるけど、切り離して考えるのはそう簡単ではない。というか、本人はきちっと切り離しているにもかかわらず、周囲に勝手に評価されてしまう部分もある。「結婚してから成績が落ちたね」。新婚の選手たちがもっとも言われたくないこの言葉。
心無いひとことに反発しつつ、内心「そうかも…」と、暗示にかけられてしまう。「そう言われたくない」と願うあまりに意識して、ますます不振に陥ってしまう悪循環…。
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プロスポーツ選手の結婚は、そういう意味で難しい部分があるといえるかもしれないが、「今はゴルフより奥さん」と言い切ってしまう潔さで、周囲の雑音を封じ込めてしまったのが谷口徹だ。
今季開幕戦「東建ホームメイトカップ」前日の3月25日に亜紀さんと入籍。同大会で7位に入る健闘を見せたが、そのあと3週間のオフは、妊娠中で体調を崩していた新妻のためにまるまる時間を空けて、「新婚生活」の足場を固めた。
再び明けた最初の「つるやオープン」は、大阪府豊中市に構えた新居からの自宅通勤にもかかわらず予選落ち。だが、翌週の中日クラウンズでは気に病むそぶりも見せず、「結婚したら、予想以上になんだかんだと忙しくて。久しぶりに家からのトーナメント通いに慣れなくて、ペースを乱してしまいましたよ」などと平然と言って、ニコニコしていた。そしてきっぱり。「まあ、今は順位がゴルフより一番が奥さんだから」。のろけまくって、「中日クラウンズ」でもしっかりと8位タイに食い込んだのだ。
結婚すれば、環境の変化は当たり前。そのことに変に抗うことなく、むしろ全面的に認めた上で、しっかり結果を出してしまうあたりは、さすが歴代賞金王の底力といえるのかも。
そんな谷口が次に欲しいのはやはり、新婚後の初優勝だ。「なるべく、早いうちに1勝したい」。ゴルフよりも愛していると言い切る新妻へ、そしてまだ見ぬわが子へ…。節目のツアー10勝目を捧げるつもりだ。
トーナメントで起こったルール裁定の実例
<中日クラウンズ>
最終日16番ホール、パー4のグリーン手前のバンカーで競技委員要請があった。
バンカー内で2つの球がくっついて止まっている状態であった。若干ホールに近いほうの球をマークしてプレーをしたわけですが、マークしたところはショットした跡で大きくえぐられてしまいました。
立ち会った競技委員は、マークしていたプレーヤーに「初めのライとほぼ同様にライを復元して、そのライにその球をプレースさせました、もちろん罰はありません」と言う。
読者の皆さん、このようなケースではライを復元して打てるので安心してください。規則20-3b(ⅲ)に記載してあります。