つい身長を偽りたくなる男性の心境って・・・・・・!?
いきなり話題はゴルフから逸れるが、先日、友人との会話で興味を引くハナシがあった。旦那さんとの結婚のなれそめを聞いていたときのことである。彼女は旦那さんと出会う前に、何度かお見合いを経験していたが回を重ねるごとに、持ち込まれるお相手の釣書と、写真にほとほと嫌気が差していたという。
「だって、どれもウソばっかりなのよ」と、彼女は小鼻を膨らませた。というのも、彼女は身長170センチ。誰もが羨むモデル張りのスラリとしたプロポーションも本人には大いに悩みの種で、いちばん困るのが隣を歩く男性に勝ってしまう場合が多々あること。それで出来るだけ釣書の段階で、自分と同じかもしくは1センチでも背が高い男性を選び、当日もヒールのある靴は絶対に避け・・・。そんな涙ぐましい配慮をして出かけていったにも関わらず、いざ対面すると相手の視線が自分よりもえらく低い。
<< 下に続く >>
「それで気づくの。この人も身長のサバを読んでいたんだと」。ひどいときには明らかに5センチ以上も偽っている人もいて、それに加えてお見合い写真では巧妙に覆い隠されていた頭髪の薄さがショックに輪をかけて・・・。そんなことが立て続いて彼女は次第に人間不信に陥っていったそうだ。
そんな悪夢の繰り返しだったからこそ、今の旦那さんの誠実さが際立った。彼女は厳かに切り出した。「彼は、釣書になんと169センチと書いてきたのよ!」。それが決め手となった。自分より1センチ低かったが、一度会ってみたいという気にさせられた。振り返ればそんなお見合い相手は始めてだったという。それまでの経験からいえば、身長169センチならたいていの男性は「170センチ」と、体よく四捨五入してしまうことが多かったという。
「1センチくらいならバレないだろうと、男の人はつい見栄を張ってしまうんでしょうね。でも、彼はそうはしなかった。ああ、この人は本当に正直な人なんだって。今までが今までだったからあの人に対しては、会う前からかなりポイントが高かったのも確かなの」。さらに実際に対面してみるとポイントは下がるどころか、ますますアップ。「堂々と、素の自分で勝負している感じがとても良かった」と、頬を染めた。
何かを偽ってまで格好良く見せたい、相手によく思われたい・・・・・・。それはあらがうことのできない男性の、いや、全人類に共通する“ニンゲンのサガ”である。でもだからこそ、あえて正直さを貫いた男は女性の愛を勝ち取った。そんなハナシを聞いた直後だったから、石川遼のプロフィールの身長が、今年から「174センチ」と書き換えられたという話題がなおさら目を引いた。
なんでも昨年春の時点で石川は、173.8センチだったそうである。「だから、去年のプロフィールには173センチと書いたのだ」と。先の釣書の例で言えば、数センチも“詐称”して平気でいるよこしまな男たちに比べてたかが2ミリなど可愛いものだ。その時点で「174センチ」と記しても、誰も責めたりはしなかっただろう。
しかし、石川はそうはしなかった。むしろ、数字を低いほうに切り捨てて申請した。そして、改めて今年になって計測しなおして「174.2センチ」と、4ミリ伸びていることが判明した。それでようやく本人も、嬉々としてようやく「174センチ」と、書き換えたのだという。真っ直ぐな18歳はいつでも謙虚にあるがまま。等身大の自分を惜しげもなくさらけ出し、1ミリすらも自分を偽らないその誠実さと潔さ。石川が女性ファンの心を鷲掴みにして離さない秘密がここにもあった。それに、今をときめく18歳が今なお着実に成長していることを実感させられるエピソードでもあり、そのことがまた頼もしく、喜ばしいことである。