ツアープレーヤーたちの得意技<髙橋竜彦>
2007/03/19 00:54
高橋が、得意げに胸を張る。「僕の特技は、シード選手全員の血液型が言えること」。シーズン中は、毎日違う顔ぶれとのプレー。ほんとうにいろんな選手とラウンドする機会に恵まれるが、そんなときに高橋が興味がわくのは相手選手の血液型のことだ。
「プレー中の様子を見てだいたいの見当をつけておいて、自分の勘が合ってるかどうか。あとでツアーブックを見て確認するんですが、それを繰り返しているうちにすっかり覚えてしまった」という。
<< 下に続く >>
ツアーブックとは毎年、シーズン直前に日本ゴルフツアー機構が発売している選手のプロフィールやデータを記した、いわばジャパンゴルフツアーのガイド本のようなもの。
選手の誕生日や出身地等の基本データのほかに、趣味や血液型なども記してある。高橋もこの本片手に、他の選手たちのプロフィールをチェックしているうちに特に興味があった血液型の項目を、完全暗記してしまったのだという。
B型が圧倒的に多いといわれるゴルフ界。高橋にも異存はない。特に、賞金王。「僕の調べた範囲では、男子はほとんどがB型でした」というが、それにしても残念なのはA型の賞金王が、1984年の前田新作プロ以来、誕生していないこと。
自身の血液型でもあるだけに「ぜひ、誰か賞金王になって、僕らA型仲間に希望を与えて欲しい」と願う高橋は、しっかりと女子ツアーのプロフィールもチェック。その中で、嬉しいデータを見つけた。2005年から6年連続の賞金女王に輝いた、女子プロの不動裕理選手だ。
「宮里兄妹も、聖志と優作がA型の中で、藍ちゃんだけがB型で・・・(笑)。女子もやっぱりB型かなあ…と思ってさらに調べていたら、なんと! 不動さんがA型だったんですよ。これは、とても明るい材料です!」と、がぜん勇気が沸いてきた。
「誰かA型の賞金王になって希望を与えて・・・」などと他人事のように話していたが、手っ取り早く自分がその存在になってしまうという手もあるではないか。
「今年はぜひメジャーにも挑戦したい」と今週は、アジアンツアーのモトローラインターナショナルに出場したあとその足で、翌週にシンガポールで行われる「全英オープン」のアジア予選にも挑戦する。
妻・葉月さんを「大舞台に連れていく」と張り切っていた高橋は、ふとクビをかしげてつぶやいた。「そういえば、あのウッズって何型なんだろう・・・」。今度は、世界一の男の血液型が気になってきた。「もしもウッズがA型だったなら・・・」。ますます勇気がわいてくるというもの。真相を確かめるためにも、今年はぜひ世界進出といきたい!!