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プレーヤーズラウンジ

ツアープレーヤーたちの大食漢<佐藤えいち>

2007/07/02 01:12

「~全英への道~ミズノオープンよみうりクラシック」上位4人の資格で全英オープンの出場権を獲得したが、それも大会最終日が中止となって、思いがけず転がり込んで来たものだ。「実感がもてなくて」と、本人がいちばん戸惑いを見せたのも無理はない。97年にプロ転向したものの、それまで27試合に出場して予選突破はわずか 5試合。

昨年の日本プロまで、ツアーの獲得賞金はゼロ。もちろん、シード入りの経験もなく、今季ファイナルQTランク12位の資格でようやく本格参戦を果たしたばかりだ。今年は、まずはシード権の獲得が何より最優先事項だった選手の快挙。米ミニツアーやマンデートーナメントに挑戦したことはあるものの、「今までテレビで見ていて、かなり他人事だった」というメジャー戦。いきなり、その切符を手に入れて「今もまだ他人事」と、驚きを隠せない。

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「えいち」は登録名で、本名は「英智(ひでとも)」という。ファンには見慣れないその名前も、飛ばし屋の間では有名だった。現在、平均飛距離289.5 ヤードはランク1位だが、それも安定してスコアを出すためで、本気を出したら「360ヤード」は優に飛ぶ。意識したときほど、「良く飛んでいるな、というときほどなぜか、意外とゆっくりと振っているんだね、と人に言われる」という生来の飛ばし屋は、高校3年時にはヘッドスピードが「63m/sを記録した」と言うから驚きだ。

いざティグランドに立てば、口コミで評判を聞きつけたギャラリーの視線を感じる。「ドライバーのフルスイングを期待する目」。本当なら刻んだほうが安全なホールでも、ついそれに答えてしまう人の良さがある。

身長は170センチだが背筋は300キロ、握力は70キロを超える。シーズンが始まれば体重86キロをキープするため、とにかく食べる。回転寿司で、 300貫(約150皿)を平らげたことがある。食べ放題の焼肉店ではあまりに食べ過ぎて採算が合わないと次回から入店を断られたことも。

3年前に所属契約を結んだモスバーガーでは「基本的に食べ放題」。ご厚意に甘え、ハンバーガーを一気に10個いただいたことも。20代のころ、食べた直後に体重計に乗ったことがある。食べる前より13キロも体重が増えていて、「あれはさすがに自分でも目を疑った」と、苦笑いで打ち明ける。

いかんせんイギリスは食事があまり美味くない、というのが訪れた多くの人の感想だがそれも、佐藤は気にならない。「僕はなんでも、食べれるタイプですから」と言って、ガハハと笑った。本場のリンクスコースでアピールしたいのは、もちろん豪快なその飛距離。「小さくても飛ぶってところを見せたい。ウッズに負けたくない」と渡英準備も慌しく、ひそかに胸に誓った。

佐藤えいちプロフィール>
1971年5月7日生まれ。東京都出身。13歳のとき、父・保雄さんの影響でゴルフを始める。明大中野付属中・高の先輩に深堀圭一郎。しかし「まだ怖れ多くて一度も話しかけたことがない」から、深堀が佐藤のことを覚えくれているかどうかも定かではない。青山学院大卒業後にプロを目指し、1997年にプロ転向。
2001年の「全日空オープン」でデビュー戦を飾ったものの、昨年の日本プロまでツアー獲得賞金はゼロ。06年のチャレンジトーナメントは、「PAR72チャレンジカップ」で1勝をあげている。ファイナルQTランク12位の資格で今季ツアー本格参戦。
「えいち」は登録名で、本名は「英智(ひでとも)」。デビュー当時は同じ名字の佐藤英之がツアーに参戦しており、スコアボードには「佐藤(英)」と表記されることが多かった。「どっちのことか分からない」との周囲からの声に03年には、小さいころから呼ばれていたあだ名を平仮名で表記することにした。



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