選手だけではない“移籍組”/LIVゴルフの現場
ショットガンに好印象 チケット9470円で盛り上がりは?/LIVゴルフの現場
2022/07/02 13:07
◇LIVゴルフシリーズ◇LIV招待 ポートランド 2日目(1日)◇パンプキンリッジGC(オレゴン州)◇7641yd(パー72)
サウジアラビアの資金を背景とした超高額賞金、PGAツアーとの対立、予選カットなしの54ホール競技といったフォーマットがクローズアップされることが多い「LIV招待」。既存の勢力にとって脅威となる一方、その登場がゴルフ界に新たな動きをもたらしているのも確かだ。まだまだ未知な部分が多い新リーグの現場に潜入する。
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多くの話題を振りまく新リーグにおいて、何より気になるのはファンの反応。北米初開催となった現地の声を聞いてみた。
フィル・ミケルソン、ブルックス・ケプカ、ブライソン・デシャンボーといった人気選手の組はやはり多くのギャラリーを引き連れている印象だが、ここまで2日間の観客動員を見る限り本格的な盛り上がりはこれからといったところ。
飲食物を価格に含めない一般的なグラウンドチケットは1日70ドル(約9470円)、15歳以下は無料となっている。今週開催されているPGAツアー「ジョンディアクラシック」で同種のチケットは40ドル(約5400円)だった。
テラス席での観戦、シャンパンや地元料理も味わえるなど各種サービスが至れり尽くせりのプレミアムチケットは1日999ドル(約13万5000円)。チケットの値段はさておき、「(グラウンド)チケットをもらった」と話す人も少なくなかった。自分で買った後にチケットをもらい、購入分を知人に譲ったという人もいた。
全選手が一斉に出るショットガンのフォーマットはおおむね好評。「始まってすぐでも18番でプレーしている選手を見られたり、どこにいてもプレーが見られる」と話した男性ギャラリーは、野球のスタジアムのように常に目の前でプレーが繰り広げられる光景を楽しそうに眺めていた。
毎年、米女子ツアー「ポートランドクラシック」の舞台となる地域だが、男子の主要トーナメント開催は隣接するワシントン州のチェンバーズベイGCで行われた2015年「全米オープン」が最後。車で2時間ほどの距離にある同州シアトルから訪れたというファンも多く、男子のトッププロをなかなか近くで見る機会がない地域性も満足度の高さにつながったとみられる。(オレゴン州ノースプレインズ/亀山泰宏)