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鈴木愛が三度目の正直「勝てそうで勝てなかった」

◇国内女子◇ヨコハマタイヤPRGRレディス 最終日(17日)◇土佐CC(高知)◇6228yd(パー72)

国内でプレーする日本人選手の中では、世界ランク最上位(31位)につける鈴木愛が、久しぶりにその圧倒的な強さを見せつけた。首位と2打差の3位タイから出ると、5バーディ、1ボギーの「68」でプレー。通算9アンダーで後続に4打の差をつけ、昨年6月「ニチレイレディス」以来のツアー10勝目を挙げた。「ようやくここ(優勝会見)に来られましたけど、きょうは1日を通してタフな18ホールでした」と大きなため息をついた。

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最終組の1組前で「6アンダーで回れば勝てる」と意気込んでスタート。前半2番(パー3)、3番(パー5)を連続バーディとした。「風の影響の少ない前半のうちに3つか4つ伸ばしておきたかった」が、その後ボールが何度もカップをかすめた。

風速8.4m/sの中、後半11番で5mのフックラインを沈めバーディとしたが、12番で3パットのボギーを喫した。15番(パー5)で6mのパットを沈め優勝を手繰り寄せると右こぶしを握った。最終18番の2打目をピン上2mにつけると、そこで初めてリーダーボードを確認した。「あまり駆け引きは得意ではない。自分らしいゴルフに徹した」。そのバーディパットを沈め、今季初勝利を決めた。

今大会はこれまで「勝てそうで勝てなかった」。2015年大会では李知姫(韓国)にプレーオフ3ホール目で敗れた。前年大会最終日はアン・ソンジュ(韓国)と、3打差を追ってスタートした鈴木が、通算11アンダーで並んでプレーオフに突入。1ホール目をバーディとしたアンに競り負けた苦い記憶があるだけに「やっとこの大会で優勝できた」と笑顔を見せる。

前週の開幕戦では通算3オーバー55位とし、29試合ぶりに予選落ちを喫した。ホールアウト後は「本当に悔しくて、トイレに駆け込んで泣いた」という。「(オフに)やってきたことの意味がないかもしれない」と自信を失った。「ゴルフが嫌になった」と土曜日に東京の自宅に戻ると、ゴルフ中継を見ることもなく、クラブに触ることもなく、動画サイトで好きなアーティストの動画を見るなどして過ごした。

それでも2017年の賞金女王は今回の勝利で「メンタル的にも成長してきたし、落ち着いてゴルフができるようになってきた」と自信を取り戻した。今シーズンは「5勝して賞金女王。(米ツアーの)ANAインスピレーションにも出たい」と目標は明確だ。(高知県香南市/柴田雄平)

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2019年 ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGRレディスカップ



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