「再びかもしれませんね」地元プロ・山内日菜子が挑む2度目の主催者推薦出場V
◇国内女子◇アクサレディスゴルフトーナメントinMIYAZAKI 初日(27日)◇UMKCC(宮崎)◇6539yd(パー72)◇晴れ(観衆2233人)
前半3番、山内日菜子のアプローチは難しかった。右奥エッジから10yd先のピンへ、ダウンスロープが入る。ヘッドが強く入れば数mオーバーしてボギー必至のチップショットを、柔らかいタッチでボールを運び、ジャストインでカップに沈めた。
5アンダー「67」で首位と2打差3位発進。「地元ギャラリーのおかげ?いやもう本当にそう思います。声援のおかげ、力をもらってます」。沸き上がる歓声と拍手を贈るギャラリーの方に体を向けて、万歳ポーズで両手を振って感謝の思いを伝えた。
今大会は極めて珍しい現象が起こっている。昨年の工藤遥加まで3年連続で主催者推薦出場の選手が優勝した。その口火を切ったのが23年大会の山内。当時は地元・宮崎での初優勝という劇的な要素もあった。ジュニア時代から何度もお世話になり、プロ転向後もオフには月イチペースで回らせてもらったコース。「だから、新鮮味というのはないですけど、お客さんが入るとやっぱり3年前を思い出します」という。
3年前の初優勝、24年「伊藤園レディス」での2勝目などで守って来たシードを昨季、年間ポイントランク80位で手放した。QTも失敗して今季は下部ステップツアーを主戦場にせざるを得ないが、今大会には早々に推薦をお願いして、2月初旬に“内諾”を得ていた。結果的に2週前の開幕2戦目「台湾ホンハイレディース」、前週「Vポイント×SMBCレディス」も「直前になって」(山内)推薦出場が決まった。年間最大8試合の“推薦カード”を2枚使って“開幕戦”のつもりだった今週が3試合目になった。
「この大会に合わせて練習をしてきたし、きょうは落ち着いてプレーできていました。ショートゲームが良かったのは、出場3試合目になったからかもしれませんね」と笑顔を見せるが、秘めた思いは熱い。2度目の主催者推薦出場Vとなれば、史上初。「あの時(3年前)は運だったと思います。今は2勝してる。勝ち方を知った状態で3勝目を手にできれば、もっと強くなれるかもしれません」。ホールアウト後、メディア前で「再びかもしれませんね」と切り出した言葉を実現させたい。
“2度目の快挙”に臨むのは山内だけではない。24年大会覇者の臼井麗香も3アンダー「69」で4打差11位の好位置につけた。1998年度生まれの“黄金世代”で、2年前は1度手にしたシードを失った後、ツアー初Vで待望の復活を飾った。今回はスポンサーを通じて推薦をお願いした。「年々、推薦の“重み”を感じるようになりました。ありがたみというかそんな思いは(2年前の)倍ですね」。感謝の思いを込めて、残り2日もチャレンジする。(宮崎市/加藤裕一)
<国内女子ツアーの主催者推薦出場V>
1990年/大王製紙エリエール女子オープン/村井真由美
1992年/安比高原レディース/肥後かおり
1998年/カトキチクイーンズ/上田珠代
2023年/アクサレディス/山内日菜子
2024年/アクサレディス/臼井麗香
2025年/アクサレディス/工藤遥加
2025年/パナソニックオープン/菅沼菜々
2026年/Vポイント×SMBCレディス/笠りつ子