「どうなることかと…」畑岡奈紗は3連続ボギーからカムバックで首位と2打差
◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 2日目(9日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6675yd(パー72)◇曇り(観衆4629人)
1つ伸ばして折り返した後半、畑岡奈紗に正念場が訪れた。10番で下から長いバーディパットを1m強オーバー。返しを外してボギーをたたくと、続く11番は上から下る高速ラインのバーディトライが止まらない。再び3パットでスコアを落とした。
10番、11番ともセカンドショットはしっかりフィニッシュを決めていたように、納得のフィーリングだったはず。縦距離のズレから、課題とするショートパットでミスが出た。グリーン右手前に外して寄せきれなかった12番も含めて3連続ボギー。2打差まで迫っていた首位の背中が遠ざかった。
「(コースの)罠にはまってしまった感はあるんですけど、やっぱりグリーン上でしっかり打てていなかった」。初日より硬くなったグリーンコンディション、風のジャッジなど複数の要素が絡んでのこと。感触通りの結果とはならなかったショットを、パッティングでカバーしきれなかったのが悔しい。「(グリーン上で)いままでにこういう感覚がなかったので、試行錯誤しながらっていうところではあります」
それでも、タフなセッティングに気持ちを奮い立たせることができるのが畑岡。午後組としてプレー中にリーダーボードを確認し、トップのスコアが通算6アンダーと初日から動いていないことは分かっていた。「難しいコンディションで、すごく伸ばす人は少ないのかなと思っていた。3つ取り返せればっていうところはありました」と下を向く気配がなかった。
左ドッグレッグの14番パー4で悪い流れを断ち切った。残り167ydから7Iで左4mにつけるバーディ。「そこから、またリズムよく回れたと思います」。15番、18番と2つのパー5も58度のウェッジを握った3打目をしっかりとピンに絡めて獲った。
「途中どうなることかと…」と苦笑交じりの「71」でトータル4アンダー。首位と2打差で週末を迎える。4度出場した「日本女子オープン」で3度の優勝と2位、一度だけ参戦した「日本女子プロ選手権」でも優勝と圧倒的な輝きを放ってきた国内メジャーの舞台。西コース開催だった2018年(16位)以来の参戦となる地元大会を、新たなタイトルとして加えたい気持ちはもちろん強い。自然と気合も入るからこそ、「自分のやるべきことに集中してやっていければ」と自らに言い聞かせた。(茨城県つくばみらい市/亀山泰宏)