祖父が死去 河本結は悲しみ抱え猛チャージ「天国に届く結果を」
◇国内女子◇アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 最終日(30日)◇UMKCC (宮崎)◇6538yd(パー72)◇曇り(3629人)
きらめく笑顔の裏で、深い悲しみと闘っていた。河本結は開幕4日前の24日(月)、最愛の祖父を亡くした。「この試合に懸けていた思いがありました。お通夜も葬儀にも行けず、(最期の)お別れができなかった。本当に頑張りたかった」
シーズン3戦目は前週「Vポイント×SMBCレディス」に続いて3位。首位に4打差の15位から出た最終日も、逆転の可能性を信じて疑わなかった。ティショットをグリーン右に外した序盤2番(パー3)のボギーをものともせず、3番でバウンスバック。その後もバーディを重ねて「67」をマークし、通算7アンダーにスコアを伸ばした。
ホールアウト時点ではクラブハウスリーダー。猛チャージにも「ショットがうまくコントロールできず、チャンスを作り切れなかった。マネジメントしたラインに(ショットを)置ける回数が少なかったので、バーティがちょっと獲れなかった」と悔しがったのは、届けたい気持ちがあったからだ。
母方の祖父が地元愛媛で病に伏せたのはおよそ2カ月前。それから快方に向かわず、訃報を受けた。「うちは一般家庭で、祖父がいなければ私と弟(河本力)はゴルフができなかった。祖父はいつも私と弟の夢を応援してくれたんです」。これまでの恩を数えればキリがない。
24日付の最新世界ランキングで上位75位に滑り込み(71位)、6月のメジャー「全米女子オープン」(ウィスコンシン州エリンヒルズ)への出場を決めたばかり。「天国に届くくらい突き抜けた結果をことしは出すと2人で決めて頑張っている。私たちにできることはそれしかない。早く優勝を届けられるようにしたいと思います」。決意の一年は始まったばかり。気丈にサインの列に向かった。(宮崎市/桂川洋一)