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「思い出に残るショット」を目指して 岩井明愛がつかんだ“父の日V”

◇国内女子◇ニチレイレディス 最終日(16日)◇袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)◇6621yd(パー72)◇曇り(観衆3588人)

スタート前、岩井明愛は「きょうはやっぱり父の日。思い出に残るショットが打てたらいいな」と日ごろの感謝の思いを胸に秘めていた。毎週、毎試合と帯同してくれる51歳の父・雄士さんはどんな時でも「守ってくれる」存在。そんな父のために、最終日は首位との3打差を懸命に追いかけた。

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前半は4バーディ、1ボギーの「33」でまとめ、トップとは2打差に縮めた。後半に入り、10番(パー5)でバーディを奪い、14番でこの日6つ目のバーディを奪取。同組で回る小祝さくらと並び、首位とは1打差となった。「落とせない状況」。優勝争いに拍車がかかるラスト3ホールはそんな心境だった。しかし、16番でピンチが巡ってきた。

ティショットはフェアウェイに置くも、残り149ydの2打目は目の前に木が立ちはだかった。7Iを握り、「ちょっとフェードで打ったけど、(うまく)当たらなくてミスショット」。グリーン右のバンカーに入れた。「ピン近くにキャリーしてキュッと止まってくれれば」とイメージして打った3打目が直接カップに消えてバーディ。佐久間朱莉と並んで首位に浮上した。

「伸ばし合いの状態で、(小祝)さくらさんとシーソーゲームのように競り合えていたから自分も最後まで気を抜かずにいけた」。ピンチをチャンスに変えた勢いのまま17番(パー3)、18番でも連続バーディ。佐久間と小祝を1打差で振り切って逆転優勝を決めた。

双子の妹・岩井千怜が“母の日V”を挙げた5月「RKB×三井松島レディス」に続き、今週も2人で相談してペアルックにするサプライズも仕込んだ。そんな両親想いの娘たちの姿に雄士さんは「そもそも自分の父親と母親に(サプライズとか)やったこともないから、もう僕は世界一幸せですね」と喜びに浸った。

「去年は(2位で終えて)悔しい思いをして、まさか今年こういう風に優勝できるとは。最高の父の日のプレゼントになったかな?」と明愛。プレーでも喜ばせたいという父への思いが勝利を手繰り寄せた。(千葉市若葉区/石井操)

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