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「夢見て、意識していた」 藤田さいきが最多7度目のエースで優勝争いに参戦

◇国内女子◇富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 2日目(6日)◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6535yd(パー72)◇曇り(観衆5788人)

大きく打ち下ろす後半13番(パー3)、藤田さいきが8Iを振り抜いた感触は「完ぺき」だった。ピン手前1mにキャリーした瞬間に祈った。「お願い、入って!」。思いが通じ、ツアーでは2022年「フジサンケイレディス」以来、歴代最多となる7度目のホールインワンを決めた。

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スタジオアリスと富士フイルムから指定外ホールインワン賞で10万円をゲット。実測151ydは、8Iでピッタリの距離だったという。プライベートを含めれば11回目。ゴルフを始めてわずか半年ほどの中学時代に記録した初エースから、ツアー記録に名前を残すまでになった。

「メチャクチャ意識していましたよ。歴代1位になることを夢見て、この7回目をするためにモチベーションを上げてやってきた。歴代1位になることって、あんまりないじゃないですか」。冗談めかして言ったが、記録への思いは本物だ。「抜かれないように頑張って、リードを広げていけるように」。第一線で戦い続ける大きな原動力にもなる。

派手な一撃で終わらず、トーナメントコースレコードに並ぶ「66」でラウンドをまとめるあたりも経験がなせる業。「さすがに7回やっているので。(喜ぶのは)バンザイで終わり。5回目くらいからは入ったら、もうスッとしてますよ」。余韻に浸ることなく気持ちを切り替え、ボギー直後の最終18番も8Iのセカンドをピンそば1mに絡めるバーディで締めくくった。「きょう、8番すごい頑張ってますね。よく拭いてあげないと」と笑った。

通算7アンダー4位に浮上し、首位とはわずか1打差。2022年「大王製紙エリエールレディス」以来のツアー7勝目も十分に狙える位置で最終日を迎える。これまでも折に触れて見てもらってきた兄・勇樹さんとオフから本格的にタッグを組み、スイングを大きく変えて臨むシーズンでもある。

「ことし1年たっぷりかかると思っているけど、ゴルフがまとまってやれている。もちろん優勝を目指して頑張りますし、ホールインワンの記録も伸ばせるように。どっちも目指して頑張ります」。38歳は元気いっぱいだ。(埼玉県鳩山町/亀山泰宏)

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