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“日本一の飛ばし屋”が急浮上 小林夢果2バーディ1イーグル上がりの「67」

◇国内女子◇QTファイナルステージ 3日目(30日)◇葛城GC宇刈コース(静岡)◇6421yd(パー72)

最終18番(パー4)の2打目はピンまで130yd、追い風を計算したピッチングウェッジのショットは完璧だった。小林夢果は「“筋(すじ)った”な、ピンに近いかなって。でも、グリーンに行ってみたらボールが3個しかなくて」。4サムラウンドだから、1つ少ない。自分の球はカップの中に。パー4のイーグルは「今年初めて! うれしいです」。16番からの2連続バーディもあり、上がり3ホールで4つも伸ばした。

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漂う無邪気さと裏腹に、ゴルフの中身は激しい。3ボギーがありながら、この日のベストスコア「67」で37位から9位に浮上。来季ツアー前半戦出場圏内“35位前後”まで一気に飛び込んだ。

魅力は規格外の飛距離だ。今季ツアーでドライビング・ディスタンス266yd。出場4試合計10ラウンドの参考記録とはいえ、同部門1位・神谷そらの260.82ydを上回った。2018年に弟子入りした師匠の尾崎将司にドローからフェードへの持ち球変更を勧められ、アイアンは昨年9月から練習するようになった。しかし、ドライバーだけは「絶対にドロー」と変えない。「飛距離が落ちちゃうから」だ。

プロ2年目の今季、アイアンの球筋変更が奏功してショットが安定し、下部ステップアップツアー21試合で予選落ち6試合、トップ10が6回。17日終了の最終戦「京都レディースオープン」で初優勝も飾った。

「ジャンボさんに優勝報告したら(レギュラーツアーの)大王製紙エリエールで勝ったと思ったみたいで『あ、ステップアップか』と言われて…。でも『この調子でファイナルも頑張れ』と励ましてもらえて、すごくうれしかったです」。来季ツアーで“日本一の飛ばし屋”が大暴れする準備は整いつつある。(静岡県袋井市/加藤裕一)

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