2季連続での年間女王がかかる

◇国内女子メジャー◇JLPGAツアー選手権リコーカップ 事前(22日)◇宮崎CC（宮崎県）◇6497yd（パー72）

年間女王争いもいよいよ最終局面だ。残り2戦を残して決着がついた昨季とは違い、今年はメルセデスランキング(MR)でトップを走る山下美夢有、MR2位の申ジエ(韓国)、MR3位の岩井明愛の3人に絞られて最終戦に入った。

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今大会の前年王者でもあり、2季連続での女王戴冠が懸かる山下は「気持ち的には1試合、1試合優勝を目指しているのでそこは変わらないけど、でも今年は争っている感じがあって去年とは違う。変わらずに、自分らしいプレーで頑張りたい」とラストゲームに集中する。

毎試合にわたって“年間女王”の話題が出るが、「しんどいとは思わなかったけど、やっぱり結果を自分も求めてしまう。そこで去年と比べてしまって空回りして後半戦とかあまりいい感じではないときもあった。でも、そういう気持ちになるのは『やめよう』と。今年は今年だと思って、『いま、何をやらなければいけないのか』を考えて」取り組むようになった。

プロアマ戦で18ホールプレー

今年最後の試合でやり遂げたいテーマはずばり「パッティング」とグリーン上を念頭に置く。「目標でもある、3パットをなるべくしないように心がけたい。開幕戦から3パットはやっていて、今年はもったいないボギーが多かった。去年、ここで優勝できたから今年もここで優勝したいという気持ちはある」と言葉に力を込める。

直近1カ月では、100yd以内のショートゲームの練習にも注力しており、「うまくピタッとピンにつけられればまたリズムが良くなる」。1年前の記憶もキャディとともにたどりながら最終調整を行った。

昨年を漢字一文字で表現すると「感謝の『感』」だった。1年を経て、2023年を象徴する一文字は「学」だという。「今年は海外で結果を出したい気持ちがあったけど、海外メジャーで結果を出せずにすごく悔しくて。日本に帰って来てからも体調管理の面であまり上手くいかなかった。そういうところを学んだ。この1年は学ぶことが多かった」。一回り大きく成長した姿で連覇を目指し、2度目の女王の座を狙う。

CHAMPION

開幕前日の22日、日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）は記者会見を開いて大会の概要を説明した。前年大会の優勝スコアは「15アンダー」だったが、セッティングを担当する中野晶は「今年は全体的に選手らの飛距離が伸びているのを考えると全長6497ydは短めかもしれない。でも、今年は温暖化というのか暖かい時期が多くて、高麗芝が“夏の時期のように”葉が硬くて強い。芝目も含めてパッティングの難しさが出てくるだろうということで、想定スコアは『12アンダー』です」と話した。(宮崎市／石井操)

3人に絞られた年間女王の決定条件