25歳の誕生日を迎えたけど…熱中症はつらい

◇国内女子◇楽天スーパーレディース3日目(29日)◇東急グランドオークGC（兵庫県）◇6636yd（パー72）◇晴れ（観衆1580人）

25歳になるバースデーウィークに「初めて熱中症になりました。それ（ゴルフ）どころではない…」。植竹希望はそうこぼした。

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兵庫県にある開催コースは気温35度前後の猛暑日が続く。最高気温36.7度を記録した前日の大会2日目は、雷雲接近による競技中断があり、植竹は13ホールを消化して引き揚げてきたクラブハウスで膝から崩れ落ち、担架で医務室に運ばれた。4位スタートから優勝争いを…という日の出来事だ。

入念なケアのもと、プレーを続けた

「ハーフターンぐらいから耳が聞こえなくなってきて、音が遠い感じにこもって。手が震え始めたころに『中断』になった。ホッとしたら段々と足に力が入らなくなった」。火照った体を冷やそうと、製氷機のもとに向かおうとして意識がなくなった。1時間30分以上の中断が“休息”となり、状態が回復したことで棄権せずに残りホールを消化したという。

誕生日のこの日は「とりあえずやってみて、ダメそうだったら棄権しようかなと。ずっとギャラリーの方が重い氷を持ってきて下さって。周りの方にすごく助けられました」。3バーディ、5ボギー1ダブルボギーの「76」は競技を完了した57人の中でワーストスコア。通算2アンダーとなり、19位タイから最下位54位タイに落ちた。

暑さ対策に「補食ステーション」が実施された

今大会は、「ワールドレディスチャンピオンシップ」、「日本女子プロ選手権」、「JLPGAツアーチャンピオンシップ」という国内メジャー3試合と同じ、日本女子プロゴルフ協会の主催競技。予想される猛暑対策として4日間のスタート時間を午前6時45分まで早め、昨年ワンウェイだった3日目は2ウェイにした。今年初めてクラブハウス内のレストランで栄養士監修の無料軽食サービスを実施し、選手にかき氷などを提供。氷のう用の氷もコース内の5カ所で補充できるようにし、ペットボトル飲料を提供するどぶづけには経口補水液も用意した。

それでも、この日のスタート前に上田桃子と神谷そらが、ペ・ソンウ（韓国）が13ホール消化後に棄権した。予選通過し決勝ラウンドに入ってからリタイアが3人も出るのは珍しい。大会2日目に途中棄権した河本結はSNSで「熱中症」だったことを明かした。真夏のトーナメント開催の難しさが浮き彫りになった。(兵庫県加東市／石井操)