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「2人で歴史を作りたい」 史上初の双子V岩井姉妹が描く青写真

◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日(16日)◇熊本空港CC(熊本県)◇6623yd(パー72)

国内ツアー初の双子優勝は、ほんの始まりなのかもしれない。昨季2勝を挙げた妹・岩井千怜、そして初Vを飾った姉の岩井明愛。「もっともっと、2人で歴史を作っていきたい」。声をそろえて描く青写真は、壮大でスケールにあふれている。

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後続にわずか1打のリードで迎えた最終日の18番。グリーンの左側に池、右に逃げればバンカーと決して狙いどころが広くないパー5で、明愛は初日からの姿勢を貫き2オンを狙った。大きく右に曲がってグリーンを外しても、かねて大事にしてきたファンを驚かせるような“攻める”スタイルを体現した結果だ。「皆さんが自分のプレーを見て、楽しんでもらえるようなゴルフができるようになりたいです」とポリシーはブレない。

3月には「ホンダLPGAタイランド」で初めて米女子ツアーに出場した。海外選手のプレーに目を輝かせ、日本を飛び出して世界で戦う笹生優花と練習ラウンドも回ったことも貴重な経験になった。「すごくカッコよかった。スイングが好きですし、仕草なんかも好き。憧れもある」。抱いていた将来的な海外挑戦の意欲は、がぜん高まった。

父・雄士さんによると、「全米女子オープン」(7月6日~/カリフォルニア州ペブルビーチGL)に向けた5月末の予選会へのエントリーも済ませた。「これまでは、もし予選会を通っても行くお金がないからエントリーしなかったけど、今年初めて」。互いを刺激し合いながら姉妹が目指す先は、世界最高峰の舞台だ。

同じくらいの髪の長さだったという中学時代には、茶目っ気たっぷりの双子エピソードも。明愛が「一度、クラスを交換しても分からないのではと思って交換してみた。たぶん先生は気付いていたと思うんですけど、授業が始まってしばらくしたら、『お前、誰だよ』って怒られたこともあります」と笑顔で明かす。まだプロ3年目の20歳。初々しい2人が紡ぐストーリーは、快挙を通過点にして世界へと広がっていく。(熊本県菊陽町/石井操)

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