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稲見萌寧「職を失う感覚」 3週連続の予選落ちは回避へ

◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 事前(13日)◇熊本空港CC(熊本県)◇6623yd(パー72)

2020-21年シーズンの賞金女王で、東京五輪の銀メダリストの稲見萌寧は2週連続で予選落ち中。決勝ラウンドをプレー出来ない悔しさは「超イヤ。1試合でも落ちたくない。職を失う感覚」と苦笑いしながら表現する。今大会の会場は、過去に3度出場して決勝をプレーできたのは11位で終えた21年大会のみ。コースの難しさを口にしつつも、3週連続は回避したいところだ。

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「正直、先週はフェードを出したいというのがあって。だいぶ出るようになったけど、出そうとしすぎて飛距離が出なくなった。距離のジャッジやミスする怖さもあって」。オフシーズンに取り組んだショット改造を考え直し、変えたショットはアプローチのスイング軌道のズレも生んだ。「全体的に流れが悪かった感覚はある」

練習に励みつつ、今回のコースに入ってから「『これだ!』と思う気付きはあったけど、きょう(プロアマ戦)はちょっと…。でも、だいぶ最悪と言えるミスが少なくなった。良い兆しではある。手ごたえはいい。方向性は合っている」と手探りながらの状態を説明した。

オフに作り上げたスイングを急きょ変えたのは、好調だった時の「感触」を覚えているから。「正直、スイング自体は悪くなかったけど、(人から)指摘された言葉がすんなり自分の中に入ってこなかったり、疑問が生まれて、そういう細かいところで自分が求めているのと違った。もちろん、一番直したい部分は直ったので段階的に」。軌道を少しずつ変えては試し、自分に合うスイングを模索している。

フェアウェイの真ん中に木が構えたり、「ナイスショットが報われない」と悩まされるこのコースでは「逆に自分に期待とか求めてないので、スイング変えるのは楽」と貴重な機会だ。「ショットが暴れれば無理なものは無理だけど、頑張って頭を使って、その中でもなんとかする力をつけられれば」と意気込んだ。

一時は不安を抱えていた腰痛は「気づいたら痛いと言っていない。いまやっているスイングとトレーニングを上手くマッチングさせて、両方効率よくやれている感覚もある」。口から出る言葉は、どれも前向きだ。(熊本県菊陽町/石井操)

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