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妹の活躍はうれしいけど… 双子姉・岩井明愛「自分も負けていられない」

◇国内女子◇CAT Ladies 最終日(21日)◇大箱根CC(神奈川県)◇6638yd(パー72)

「自分のプレーよりもすごいな、というふうに思いましたね」―。双子の妹・岩井千怜の優勝を、姉・岩井明愛はそう振り返った。

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通算2アンダー33位で3日間を終え、妹には11打差をつけられた。「ショットはいいんですけど、パターがやっぱ…。バーディを獲りたいけど獲れないという状況が続いているので、入るまで練習を続けたい」と自身の課題を挙げる。

史上3人目のツアー初優勝からの2週連続Vという快挙へ向けて妹が必死に戦っていた上がり3ホール。明愛は、父・雄士さんとともに最終組を取り囲む大勢のギャラリーの中にいた。「もちろんプレー中は自分のプレーに集中していたけど、終わってからは全ての集中が千怜にいった」。ラウンド中は自分に、ホールアウト後は妹の応援に“全集中”。これでもかというくらいの仲の良さを見せつけた。

「最後のパーパットを決めてくれたので、すごい精神面だなと思った」。18番のグリーンサイドでウィニングパットを見届け、祝福のハグを交わした。だが、2人は姉妹であるのと同時に、同じフィールドでしのぎを削り合うプロゴルファー。妹の活躍を心から祝う一方で、羨ましい、悔しく思う気持ちもあった。

「率直に、今はすごいうれしいという気持ちですけど、やっぱり時間が経つにつれて、自分も負けていられないなという気持ちが多分出てくると思う。自分のゴルフができるまで、ずっと待っていればいいことがあると思うので、頑張っていきたい」

同じ埼玉栄高校のゴルフ部で腕を磨き、最強姉妹として名を馳せた。高校生の時に出場した2020年の「日本女子オープン」で明愛がローアマチュアに輝くと、翌週に行われた「スタンレーレディス」では千怜がベストアマチュアを獲得。翌年6月のプロテストでは2人そろって一発合格を果たし、9月の下部(ステップアップ)ツアーでは、姉妹で2試合連続Vという史上初の快挙を成し遂げた。

常に一緒、横並び、そして周囲から比べられながら歩んできた20年間。だからこそ、妹の活躍を手放しで喜んではいられない。「まずはシード(獲得)を第一に目指して今後の試合を頑張っていきますけど、もちろんチャンスがきたら勝ちたいという気持ちもありますし、(家族の)期待に応えたいのもあるので。まあ、でも…。頑張っていきます」。次は、姉の番だ。(神奈川県箱根町/内山孝志朗)

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