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天国の母にも捧ぐ ママさんプロゴルファー若林舞衣子の一打

◇国内女子◇GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ 初日(16日)◇イーグルポイントGC (茨城県)◇6657yd(パー72)

母として臨んだプレーオフには娘としての強い意志がこもっていた。前週「ニッポンハムレディス」で惜敗した若林舞衣子は6月末、実母を病気のため亡くした。2019年に第一子を出産したママさんプロの胸には悲痛な思いがあった。

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母は幼いころから特定疾患に指定されている難病に向き合い、近年は入退院を繰り返していたという。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、病院の面会は家族でも立ち入れない。そんな日々が昨年から続く中、病状は6月末に急変。若林が出場した「アース・モンダミンカップ」の最終日、スタート前に新潟にいる姉から、すでに寝たきり状態だった母の「心拍数が下がっている」と連絡が入った。

ラウンドを終えてからも、しばらくは「携帯は怖くて見られなかった」という。状況を受け入れ、その日の夜には千葉から自動車で新潟に向かった。別れを告げらぬまま、6月29日の葬儀に参列。その週にも試合(資生堂レディス)に出場、母の最期から2試合目になったのが前週だった。「会いに行けなかったのが、本当に、後悔していることなので。自分のゴルフだけは後悔しないように。自分を信じてプレーしようと決めました」

心残りを覚悟に変えた33歳は、今週も強い。4mを沈めた6番からの5連続を含む9バーディを奪い、野澤真央濱田茉優と同じ「63」をマークして9アンダー首位で滑り出した。この日は4月に2歳になった長男の龍之介くんが初めて試合会場に来場した。「練習場で『ママ! ママ!』とうるさくしていたので」とコース内でのお守りは姉に任せ、自身はバーディラッシュに徹した。

激闘を繰り広げていても、我が子はまだゴルフに関心がないらしい。生中継の映像に戦うママの姿があろうが「電車が見たい」と譲らない。「(今週)会場で直接観て、ちょっとでも(自分の仕事が)分かってくれたらいいなと思っています」。一打にかける思いは家族にも、天国にも届く。(茨城県阿見町/桂川洋一)

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2021年 GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ



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