1カ月早いシーズンイン 渋野日向子が描く東京五輪への道
恒例のアリゾナ合宿で本格始動 鈴木愛が貫く東京五輪への道
それぞれのルートで自国開催の大舞台を目指す。国内ツアー賞金女王の鈴木愛と2019年「全英女子」覇者の渋野日向子が21日、クラブ契約しているPINGの新製品発表会に出席。昨季日本で壮絶なタイトル争いを繰り広げた2人の視線は、8月の「東京オリンピック」に向いている。
「東京ですし、そこは目指していきたい。私は(5月で)26歳。もしかしたら(オリンピックは)人生最後かもしれない。勢いのあるうちに出て、メダルを獲れたら。今年がチャンスかなと思っている。賞金女王も目指すけど、まずは夏にピークを迎えられるように」
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世界ランキング15位と日本勢3番手につける鈴木。現状なら、「3人出られるのが一番いい」と渋野と声をそろえた通りになる。「振るけど、全然曲がらない。特にアイアンの方向性がメチャクチャいい。『アッ』とか言っても、ピンにまっすぐじゃん、みたいな(笑)」と一目置く渋野は、昨季の女王レースに続いてライバルになる構図だが、「(ランキングの)計算方法もよくわかっていない(笑)。とりあえず、自分が頑張っていれば上がる」と力強い。
渋野も出場を予定するシンガポール開催の米ツアー「HSBC女子チャンピオンズ」参戦について、見送ることを決めた。1月下旬から米アリゾナ州で例年通り1カ月ほどの合宿を張る。「(仕上がりが)間に合うかどうかギリギリでいくより、(翌週の)ダイキンから上げていく方がリスクとしては少ないのかなと思った」。米ツアーは海外メジャーに絞って慣れ親しんだ調整スケジュールを優先し、まず日本での開幕ダッシュにつなげたい考えだ。
「ドローヒッターなので、悪くなると下から入ってくる癖がある。そうならないように(スイングを)調整していきたい。今年は走るだけじゃなく、下半身のしっかりしたトレーニングも例年の倍くらい増えている。かなり下半身は強くなっているかなと思う」。ツアー屈指の練習量は、オフになっても変わらない。「ディズニーランドとUSJに行ってきました。ジュニアのころから友達と高校の同級生とメチャクチャはしゃぎました」と笑った息抜きもつかの間。勝負の一年に備える。(編集部・亀山泰宏)