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渋野日向子の“ドラマチック”を示すスタッツ 数字でひも解く女子ツアー

2019年国内女子ツアーは7勝を挙げた鈴木愛が賞金女王に輝き幕を閉じた。彗星のごとく出現した渋野日向子がランク2位。3位の申ジエ(韓国)との3人の女王レースは最終戦で決着した。今季の女子ゴルフを、渋野を中心とした3人の数字とスタッツからひも解く。

獲得賞金はルーキー史上最高 鈴木愛は勝率28%

鈴木は賞金1億6018万9665円を獲得。4勝を挙げた渋野はルーキー史上最高の1億5261万4314円を稼いだ。10月に左手親指痛による離脱を強いられた鈴木は出場25試合と3人の中で最も少ないながら、7勝を挙げて勝率は驚異の28%。男女ツアーを通じて最高額となる2億3049万7057円を稼いだ15年のイ・ボミ(韓国)は同じく7勝を挙げたが、32試合の出場で勝率は21%だった。

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渋野は100.5ラウンド(※スタンレーレディスは27ホールの短縮競技)をこなし、3人の中で最多。優勝した「AIG全英女子オープン」と「スウィンギングスカート台湾選手権の米ツアー2試合を含めれば、年間108.5ラウンドをこなして体力面の強さを示した。

攻撃的ゴルフ バーディ数トップ & ダボ率下位

3人の各スタッツを比較すると、パーオンホールの平均パット数は鈴木が1位、渋野が2位、申が3位。パーオン率は申が9位だが、鈴木と渋野は20位台だった。パーセーブ率(パーかそれより良いスコアでホールアウトすること)は渋野が3人の中でもっとも低い13位。一方で、年間バーディ数では鈴木に100個の大差をつける402個(2位)を記録し、平均バーディ数では2位を引き離して1位になった。

対照的に、渋野はダブルボギー率(ダブルボギーかそれより悪いスコアとする率)と3パット率(3パットかそれ以上のパット数の率)は上位から外れた。ピンに近いショートサイドに外して難しいアプローチを残したり、カップをオーバーする強気のパットが影響したとみられるが、ショット力を武器にリスクを覚悟しながら攻め切る「超攻撃的ゴルフ」を示す数字だ。

ドラマチック度を示す数字 バウンスバック率 & 決勝で好スコア

「バウンスバック」は渋野の代名詞にもなった。バウンスバック率(ボギーかそれより悪いスコアとした直後のホールでバーディかそれより良いスコアを獲得する率)はトップ。予選と決勝ラウンド別の平均ストロークは、鈴木と申は予選の方が良いスコアだった一方で、渋野は決勝で予選を上回るスコアをマーク。ボギーをたたいてもすぐに巻き返し、決勝ラウンドで追い上げる、ドラマチックな展開を演出したデータといえそうだ。

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