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石川遼は不満の8アンダー「スコアと調子は比例しない」

◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 初日(12日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7081yd(パー71)

石川遼が日本ツアーの今季国内初戦で、絶好のスタートを切った。8バーディ、ノーボギーの「63」をマーク。ショットの出来に不満をこぼしながら、8アンダーの単独首位で飛び出した。

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初日としては前年比806人増のギャラリー3595人が来場したこの日、石川は早々にバーディラッシュを仕掛けた。出だし10番で残り115ydの第2打でピンそば1mにつけると、12番では奥のカラーから7mを流しこんで2つ目。6mを沈めた折り返しの18番で、開幕前に掲げた「1ラウンド5バーディ」の目標を早くもクリアした。

風が強くなった後半に入っても勢いは衰えず、1番で3mのスライスラインを読み切ってバーディ。7番で7つ目を奪うと、最終9番ではティグラウンドで2Iを握った練習日とは一転、左サイドの池を恐れず1Wを強振した。「7アンダーで来ていたので『最後はパーでいいか』と思いがちになる。でも、そう思うとボギーになりそう」と、頭によぎった安全策を却下して残り60yd地点まで運び、鮮やかにバーディフィニッシュを決めた。

結果としては最高の滑り出しにもかかわらず、石川の表情は決して明るくなかった。「自分としては『千葉オープン』『岐阜オープン』のときの方が良かった。手放しで喜べる内容ではない」と前週2連勝した地区オープン(いずれも2日間競技)を引き合いにして、厳しく評価した。

「8番のティショットにセカンド、6番のティショット、5番のセカンド…」と、フェアウェイキープ率42.86%(全体87位)、パーオン率83.33%(全体9位)という数字だけでは表現されないミスを次々と口に。「スコアは調子とは比例しない。まだ初日。きょうは出来過ぎ」と、周囲の期待の高まりを抑えるように言った。

ホールアウト後は今季、選手会長に就任して発案した「会場での公開インタビュー」に、同組の選手とともに参加。その後も、サインを求める長蛇の列に対応した。ツアーの新しいリーダーはサービスにも大忙し。ただ、それ以上にファンが求めるのはコース上での輝きだ。その後の時間を長時間練習に費やし、会場を去ったのはホールアウトから約5時間後だった。(三重県桑名市/桂川洋一)

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