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B.ジョーンズ 抱えていたプライベート問題クリアで「今はハッピー」

◇国内男子◇ANAオープンゴルフトーナメント 最終日(18日)◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(北海道)◇7063yd(パー72)

単独首位から出たブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)が、4バーディ、2ボギーの「70」でプレーして、通算18アンダーで逃げ切り優勝。13年11月、14年5月と左手首に受けた2度の手術を乗り越え、3季ぶりの復活優勝を飾った。

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因縁の大会で3年ぶりの復活劇だ。2013年の「ANAオープン」大会2日目、10番からティオフしたジョーンズは15番(パー5)、ラフからの第2打を打った際、左手首に違和感を覚えた。夏の伸びた洋芝は重く、そのホールで棄権した。「休養しても治らない」と判断し、同年、手術に踏み切った。

「皮肉だけど、不思議な感じがするよ。また勝てるとは思っていなかったし、ケガをしてからの3年は、自分のゴルフをすることが難しかった」。本格参戦した2001年から、順調に積み上げてきた勝利数は、ケガ以降ストップした。「国内ではもう勝てないんじゃないかって」。

この日は序盤に2つのボギーを喫して首位から陥落した。それでも忍耐強くチャンスをうかがい、バックナインは盤石の安定感で抜け出した。「アベレージのゴルフが続いていたけど、この優勝で自分は勝てるんだというのを実感できたし、ほんとうにうれしい」と饒舌だった。

何度も口にした「忍耐強さ」には、ジョーンズが抱えていたプライベートな問題がクリアになったことも大きいという。とくに昨年は、過去に所属していたマネジメント会社の税金未納問題が発覚、追徴課税を含むおよそ1億5000万円を完済した。さらにジョーンズの実母・マーガレットさん(69)が脳腫瘍と肺がんを患うなど、不運が続いていた。

「いまは両方とも解決した。プレー中に集中力を欠くこともあったけど、クリアになったことでゴルフへの姿勢も良くなっている。だから今はハッピーなんだ」。

待ちわびた3年ぶりの勝利。「13勝目から14勝目まではすごく長い期間だった。この優勝で自信を取り戻せると思う。まだ先を目指して行きたい」。齢(よわい)41歳。若手が台頭する国内男子ツアーで、静かに復活の狼煙を上げた。(北海道北広島市/糸井順子)

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