<12年>愛息のキャディバッグを担いだ丸山茂樹が復活を期す
2016年 長嶋茂雄招待セガサミーカップ
期間:06/30〜07/03 場所:ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)
ゴルフで活躍する息子へ オヤジ丸山茂樹の複雑な親心
国内男子ツアー「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」が30日、北海道千歳市のザ・ノースカントリーゴルフクラブで開幕する。大会ホストプロの丸山茂樹は今季10戦目で自身の初戦。身体の状態は「いいとは言えない」としたが、息子・奨王(しょおん)さんが観戦に来るとあり、「予選通過したいですよ」と意気込んだ。
以前から慢性亜脱臼を抱える左手の親指の状態は悪い。先週、医師に診てもらうと「かなり骨がずれていた」と言う。痛みも強く、注射を打って和らげている。満身創痍な状態で迎える試合だが「息子が久しぶりに見に来るんですよ。頑張りたいですよ」と笑顔で話した。
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嬉しい出来事があったばかりだ。ロサンゼルス在住で日本の高校1年生にあたる奨王さんが今月23日に米国のアマチュア大会「ウェスタン・ジュニア」で優勝した。1914年から始まったアメリカで最古のジュニアのナショナル大会とされ、1999年にハンター・メイハン、05年にリッキー・ファウラーなど、現在米国ツアーで活躍する選手たちが歴代優勝者にいる。
興奮気味に「久しぶりにドキドキしたよ。ずっとスコア(のページ)とか見ちゃってね。なかなか(スコアが)更新されないんだよなー」と、選手ではなくオヤジの顔で振り返った。「あんな大会を優勝するなんて。自分のことのように嬉しいよね」。誇らしげで頬も緩まずにいられないが、同時に心配も湧き上がってきたという。
「『プロになりたい』とか言ったら大変ですよ」と本音をポロリ。自身が経験している怪我の痛みなどを味わう、結果を残せずに苦しむ、ことがあるかもしれない。「やっぱり(痛みや辛さは)変わってあげられないからね」。
活躍は嬉しいけど、辛い思いはさせたくない。子をもつ親の心境は、いつだって複雑なのだろう。(北海道千歳市/林洋平)