「うまくなりたかったら…」生源寺龍憲が欧州下部ツアーでかみ締めるアダム・スコットの言葉
◇国内男子◇ドラッグストア・コスモスカップ 初日(1日)◇グランフィールズCC(静岡)◇7156yd(パー70)◇晴れ(観衆1556人)
「ゴルフがうまくなりたかったら、ヨーロッパでプレーした方がいい」――。人づてに聞いた元世界ランキング1位アダム・スコット(オーストラリア)の言葉を、生源寺龍憲は身をもって実感している。
昨季日本ツアー賞金ランキング2位に入って欧州ツアー(DPワールドツアー)の限定的な出場資格を獲得。ランク1位からの挑戦で優勝も遂げた金子駆大とは違ってレギュラーツアーの参戦機会が極めて少ない中、欧州下部ツアーに戦いの場を求めた。
国内ツアーの日程が空く7月、チェコで行われた「ライファイゼンバンク ゴルフチャレンジ」からスタートしていきなり2位フィニッシュ。エストニア、スコットランド、デンマーク、ポーランド、イングランド、ポルトガル…。レギュラー2試合を含めて7カ国を巡り、下部は6試合で3度のトップ10入りを果たした。
下部とはいえ、トップカテゴリーへの昇格をうかがう上位陣のレベルは高いという。かねてアジアンツアーに貪欲にチャレンジしてきた28歳にとっても、新たな環境は刺激的だ。「アジアに行く分にはそんなにギャップを感じなかったですけど、ヨーロッパまで行くとコースはすごく変わるなって。頭を使わないと無理ですね、ホントに」。週によって違う国でプレーしながら芝質、地面の硬さ、風への対応と引き出しをどんどん増やしていかなければ生き残れない分、うまくなろうと必死になる。
レギュラーに挑むチャンスに恵まれたスコットランドでの8月「Nexo選手権」は衝撃的だった。重い海風やブッシュ、荒れたグリーンに苦戦してあえなく予選落ち。多くの日本人選手が海外メジャー「全英オープン」にスポット参戦して跳ね返される理由を垣間見た気がした。「ポッと出て、(そう簡単に)上位に行けるわけがないと思いました」
少ない試合数で下部ツアーのポイントランキング(レース・トゥ・マヨルカ)は48位につける。次週からの中国2連戦を終えて45位までに入れば、スペインで行われるシーズン最終戦の切符と予選会のファイナルステージから参加できる権利を得られる。ジャスティン・ローズ、トミー・フリートウッド(ともにイングランド)ら欧州からPGAツアーに戦いの場を移した選手たちは、高い技術をベースに息の長いキャリアを築くケースも目立つ。「自分のゴルフの幅も広がっていけばいいなと思います」。うまくなるためなら、何度だって海を渡るつもりだ。(静岡県三島市/亀山泰宏)