「バンテリン東海クラシック」初日スコア
2024年 バンテリン東海クラシック
期間:09/26〜09/29 場所:三好CC 西C(愛知)
刺激と興奮でいっぱい 出利葉太一郎の「幸せ」なルーキーシーズン
◇国内男子◇バンテリン東海クラシック 初日(26日)◇三好CC西コース(愛知)◇7300yd(パー71)◇晴れ(観衆2092人)
日大4年時の昨年末にプロ転向したルーキーが、後半のリーダーボードを駆け上がった。出利葉(いでりは)太一郎が7バーディ、1ボギーの「65」をマークし、首位に1打差の6アンダー2位発進。プロでのツアー7試合目で初めてトップ10でラウンドを終え、「自分でもビックリ。本当に上出来なゴルフができた」と自賛した。
福岡県出身。地元にあるゴルフの名門・沖学園で腕を磨き、日大では賞金ランキング3位の杉浦悠太と同期だった。宿舎では同部屋で過ごした仲で、ナショナルチームも共にした良き友人であり、「早く追いつきたい」と背中を追う目標の一人でもある。
今季の平均ドライビングディスタンスは「301.69yd」とツアーでも指折りの飛距離が魅力。その反面、曲がるリスクを恐れてドライバーを強振しきれていない時もあったが、同じ九州の熊本県出身で良き相談相手となっている永野竜太郎から先週に受けたアドバイスが効いた。
『振り抜けよ。曲がるんじゃなくて“曲げられる”んだから、しっかりターゲットを決めて振り抜けたらコースが広く見える』。速いヘッドスピードで意図的に曲げやすいことを逆手に取った金言により、フェアウェイの狭い三好も「コースが広く感じられている」という。この日のフィールドで14位だったフェアウェイキープ率57.1%(8/14)のティショットを好スコアの起点とした。
今季の出場優先順位を決める昨年末のQT(予選会)は75位に終わりながら、前半戦は主催者推薦による出場を含めた3試合で予選通過するなど、成績に応じて優先順を組み替える今夏のリランキングで25番目に浮上。フィールドに立てる機会も増えた。「QTランク75位の立場で、これまで6試合も出場のチャンスをもらえて幸せ。毎試合、興奮しながらプレーできている」と笑顔を向ける。
「竜太郎さんもそうだし、悠太もそう。毎週レベルの高い選手とプレーできるのは幸せだし、毎週のように宿題をもらえていることも幸せです」。プレーする多くが初めてのコース、連戦中でのリフレッシュの難しさなど1年目ならではの壁も感じているが、『幸せ』を繰り返す23歳の表情は希望に満ちている。(愛知県みよし市/塚田達也)