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平田憲聖は待つだけの最終日に「ずっとドキドキ」 祝福のウォーターシャワーはひっそりと

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 最終日(1日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)◇雨(観衆488人)

平田憲聖は朝8時過ぎにコースに着くと、ゴルフ場のレストランで鮭定食をかきこんだ。「全然いつも通り、ケロッとしてました」。そばで見ていた高橋淳也キャディからすれば、相変わらずのポーカーフェイス。それでも、9時にセットした目覚ましより3時間も早く目が覚めたから、体はやっぱり正直だ。

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「今日どうなるのか分からない状況だったから、ずっとドキドキしていました」。通算4勝目のかかる最終日は、今までにないほど緊張した。大雨の影響で初日から順延が続き、前日の3日目は半数の選手が第2ラウンドを終えられずにサスペンデッド。午前中のうちに第2ラウンドを完走していた平田は、2打リードの通算9アンダー暫定首位に立って宿に帰った。

この日は正午ごろからスタート予定の最終ラウンドに備えるつもりでいたが、午前7時過ぎに36ホールへの短縮が決定し、後続選手を待つだけの状況に。2打差にいる細野勇策や、3打差で追うショーン・ノリス(南アフリカ)は、まだ5ホール以上残っている。スコアを追いながら「動画を見たり、窓の外の天気を見たり」と気を紛らわせるのに必死だった。

7月「セガサミーカップ」以来の今季2勝目が決まったのは、最終組がプレーを終える少し前。後続の選手が平田に追いつけず、優勝が決まった直後にクラブハウス前でひっそりと仲間からウォーターシャワーを浴びた。

「54ホールやりたかったけど、素直にうれしい気持ちが一番です」。よろこびも淡々と語った平田が、内に秘めた負けん気と集中力でタフな短期決戦を乗りきった。初日(29日)の第1ラウンドは大雨が降り続く中でプレーし、後半15番のティショットを打ったところでサスペンデッドが決定した。翌2日目(30日)も雨が続き、残り260ydのセカンドから再開してボギーが先行。残り3ホールをプレーして順延が決まり、「いま考えると、よく2アンダーでプレーできた」と第1ラウンドを「68」で回り、首位と5打差の3位で第2ラウンドを迎えた。

3日目の第2ラウンドは晴れていた午前中にホールアウト。最終日も天候が危ぶまれる中、どれだけ伸ばせるかの勝負だった。終盤の8番(パー5)と9番は「あとからスタートする選手に対してプレッシャーになる」とバーディを狙ったホール。8番を獲りきり、9番は7mをねじ込みバーディを奪った。「あまり自信はなかったですけど、あの一打はすごく集中した」とこぶしを握る、一日早いウィニングパットとなった。

「3回優勝しましたけど、一番緊張した朝でした」という、これまでにない状況でつかんだ4勝目は、大きな試合が続くシーズン後半に向けても大きな弾みになるはず。10月には国内メジャー「日本オープン」(東京GC)も控えている。「またタフなセッティングで難しい試合にはなりますけど、やっぱり優勝したい」。強心臓に磨きがかかった23歳は、またひとつ強くなった。(山梨県河口湖町/谷口愛純)

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