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小平智は右足のケガで6週ぶり登場 視線の先はいまも海の向こうへ

◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 事前情報(21日)◇芥屋GC(福岡)◇7274yd(パー72)

立っているだけでも汗が滴る練習場で、小平智はひたむきにクラブを振ってショットの感触を確かめていた。今季は米下部ツアーを主戦場に置きながら、限定的な資格を持つ欧州ツアーにもスポット参戦。今季日本ツアーは、2位で終えた7月「セガサミーカップ」以来3試合目の出場となる。

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2週前の前戦「横浜ミナト チャンピオンシップ」にも出場予定だったが、開幕直前に右足の甲を負傷。「段差みたいなところでつまずいて、ぶつけちゃって。骨座礁(こつざしょう)という診断を受けた」とアクシデントに見舞われた。腫れはしなかったものの、痛みはなかなか消えずに出場を断念。「神様から『ちょっと休みなさい』と言われているのかなって。2週間ほぼクラブを握らなかった」としばらく休養に充てた。

最後の優勝は2018年の「日本シリーズJTカップ」まで遠ざかる。同年の米ツアー「RBCヘリテージ」優勝を機に海外へ渡ったこともあるが、「だいぶ優勝から遠ざかっている。自信をつけたいという意味でも早く1勝したい」とタイトルに飢えている。

足の状態は「傾斜を歩くと痛い」とまだ万全ではないが、2週間クラブを振れなかったことで気力は一段とみなぎる。「パリ五輪」男子ゴルフで銅メダルを獲得した松山英樹の奮闘にも刺激を受けた。「東京五輪の借りを返したじゃないけど、感動的だった。先週も優勝して。すごくうれしかったし、ああいうのを見ると向こう(PGAツアー)でやりたいってなる」。今季米下部ツアーでは、出場9試合で予選通過は2回のみ。年間ポイントランキングも195位に沈んでいるが、「心は折れたけど諦めてはいない。どんな手段でもまたPGAツアーに戻りたい」と誓った。

今週の芥屋GCでは過去に5位(2017年)で終えた年もあるが、「あんまり得意じゃない」というのが正直なところ。それでも6週前に2位で終えたセガサミーカップ(北海道ザ・ノースカントリーGC)を引き合いに出し、「セガサミーも得意じゃなかったけど、ああやって成績が出るようになって。色々なコースに対応していかないといけない、とやってきたのが苦手なコースでも成績を出せるようになってきたのかな」と期待を膨らませる。

次週「フジサンケイクラシック」にもエントリーしているほか、今後は10月に控える韓国開催の欧州ツアー「ジェネシス選手権」への出場も検討しており、海の向こうへの意欲も変わらない。「いいイメージはないけど、いい成績を残していきたい」と、6年ぶりの優勝を目指す。(福岡県糸島市/石井操)

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