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きょうの敵は来週の友 岩田寛がプレーオフ前に伝えた「恨みっこナシね」

◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 最終日(9日)◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇7430yd(パー71)◇曇り(観衆8041人)

石川遼の18番のバーディで上がった歓声は、14番をプレー中の岩田寛の耳にも届いていた。バンカーから寄せられず、14番でこの日初めてのボギー。「63」と追い上げてきた石川が1打差まで迫っていた。

パー5の15番でスコアを伸ばせず、「これで負けたら、もうどうししょう」と不安がよぎる。17番で3パットのボギーを叩いて通算13アンダーに後退したが、最終ホールは焦ることなくロングパットを2打で納めてパーでフィニッシュ。メジャータイトルをかけた戦いは、石川との延長戦にもつれ込んだ。

「ゴルフ人生で、勝てたことがない」と言うプレーオフ。不思議と冷静な気持ちで迎えたつもりなのに、「大丈夫、大丈夫」と応援してくれたギャラリーの言葉に「泣きそうでした」とちょっとナーバスになっていた。

一騎打ちを前に相手にかけた言葉は「恨みっこナシね」。今週石川のキャディを務める佐藤賢和氏は東北福祉大の同期で、次の試合でキャディを頼んでいる相手でもある。「気まずいなって。遼が勝って“ごめんね”って言われるのも、余計に腹が立つし」。冗談交じりにかけた言葉だが、「18番で、遼がボギーを打つイメージがどうしてもなくて」と4日間で3バーディを奪った相手が手ごわいのは、十分分かっていた。

先に打った石川がティショットを右のラフに入れ、自身はピンまで177ydを残してフェアウェイへ。2打目はグリーンをオーバーして奥のラフにこぼれたが、石川が5m前後のパーパットを残した後、アプローチで寄せて1.5mにつけた。

石川のパーパットはカップの横を抜けて入らず、ウィニングパットを決めて昨年「中日クラウンズ」以来のツアー通算5勝目を挙げた。

自身初のメジャータイトルは、今年に入って意識し始めたばかりだった。シードを初めて獲った頃から世話になる谷口徹から、「メジャーに勝て」と言われたのは今年の初め。「勝った試合がメジャーだったら良いなというのはあったけど、ちょっと意識が変わりました」。2日目を終えて「ナイスプレー」とメッセージをくれた谷口に良い報告ができる。

この優勝で5年シードが手に入るが、目標は変わらず毎年2勝。「勝負は1年、1年だから」と諭してくれたのも谷口だった。「きょうの優勝は、またリセットして。あしたから努力していきたいと思います」と、次週韓国で参戦する「ハナ銀行 インビテーショナル」は佐藤キャディと優勝を目指す。(茨城県笠間市/谷口愛純)

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