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「どうせまたバンカーに…」 ネガティブな早大生・中野麟太朗のツアー初の週末

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 3日目(2日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)◇晴れ(観衆1263人)

「何してんだ俺…」。前日に続いて終盤16、17番でスコアを落とし、アマチュアの中野麟太朗の気分はガタ落ちした。最終18番のティイングエリアに立っても、あまり良いイメージのない3番アイアンを見下ろして、「どうせまたバンカーに入って、ボギーなんだろうな」と思った。

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ネガティブな状態で放ったティショットは“予想通り”ではなく、フェアウェイへ。残り185ydを8番アイアンでピン横2mにつけると、フックラインを読み切ってバーディフィニッシュを決めた。「良くやった俺!」。終わり良ければすべてよし。最後にやって来たご褒美に、19歳らしい無邪気な表情を浮かべた。

気分のアゲサゲはあったものの、最終的に5バーディ、4ボギーの「69」にまとめた。「本当に疲れた…。あしたもつのかなって感じ」。ツアー5試合目で初の予選通過を果たし、初めて迎えた土曜日は1263人のギャラリーの前で、一打一打にプレッシャーを感じながらのラウンドだった。

基本的にはネガティブで、常に最悪を考えてしまう性格。しかしもちろん、ここまで来れば遠慮するつもりはない。「今の自分がどこまで上に行けるのかっていうのを試したい。それでオーバーを打っちゃうかもしれないけど、攻める気持ちを忘れずに、ガンガンいってみようかな」

ドキドキの最終日はキャディを早大ゴルフ部の友人にお願いする。友人の代打で急きょ初日からバッグを担いでくれた父・恵太さんは、体力の限界により途中降板だ。普段あまり運動もしないらしい恵太さんは『サロンパス』を体に貼りたくり、パンパンになった足でキャディを務めてくれた。

「(予選の)2日間で終わると思ってたみたい。まあでも言葉でポジティブな思考にしてくれたり、本当に助かった面もあった。あしたはゆっくり見ててね、って」。ネガティブな息子の頭にポジティブな父の言葉はこだまするか。(山梨県河口湖町/合田拓斗)

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