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迷いなく、落ち着いて 蝉川泰果が“思い出の大会”でプロ初V

◇国内男子◇関西オープン 最終日(16日)◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪)◇7051yd(パー71)

最終18番パー5のドライバーショットでフェアウェイを捉えると、蝉川泰果は泣きそうになった。「勝てるのかなと思って…」。後続に3打差の首位で最終日を迎えた。

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ラウンド中、全体のスコアはあえて見なかったから、状況はわからない。ただ首位にいる確信はあった。「ギャラリーがどんどん増えてきたんで。18番ティに立った時、それ(首位)はわかりました」。18番グリーンに上がり、ボードを見て、初めて3打リードがあることを知った。

ウィニングパットは1m。バーディで締めくくると、落ち着き払って右手をグッと握った。昨年10月の国内メジャー「日本オープン」でアマチュア優勝を飾った時は振りかぶって派手にガッツポーズを決めた。別人のようなフィナーレが「プロゴルファー蝉川泰果」の証だった。

プロ初優勝の心境を「優勝はなかなかできないんじゃないか、と思っていたので素直にうれしいです」と明かした。昨年11月の「マイナビABC選手権」でのプロ転向から、まだ5カ月半。米ツアーなど海外競技5戦を含め、まだ11戦目。「期間でいえば短いかもしれませんが、自分の中では長かったです」。転向2戦目の昨年11月「三井住友VISA太平洋マスターズ」最終日はきつかった。この日と同じ3打差リードの単独首位から「76」と崩れて8位。石川遼の優勝で沸き返ったコースで落ち込んだ。

「丁寧になったと思います。以前はとにかく“前に前に”と思っていた。今は以前よりレイアップもするし、プレーのバリエーションも増えました」と徹底的にドライバーにこだわったスタイルから進化した。加えて、今週は決め事を守った。「刻むなら刻む、攻めるなら攻める。パットもラインとタッチを必ず決めてから打つ。迷わずにプレーしました」と振り返った。

「関西オープン」は特別だった。兵庫出身という地元意識は当然で、コロナ禍で休止された20年を挟み、8大会連続で出場している。初出場は中学3年生だった2015年、修学旅行を休んで、最終予選に出て出場権を勝ち取った。本戦は通算17オーバー、147人中144位で予選落ちした。「あの頃から思えば、成長した」と笑って振り返る原点だ。昨年は単独首位で迎えた3日目に4打差3位に後退。最終日は「77」と崩れ、17位に終わって号泣した。

リベンジで勝ち取ったプロ初優勝。「複数回優勝をして、賞金王を目指します」。晴れやかに今季の目標を口にした。(大阪府堺市/加藤裕一)

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2023年 関西オープンゴルフ選手権競技



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