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プロレスファンの桂川有人 名物16番で紛失球も冷静に首位キープ

◇国内男子◇バンテリン東海クラシック 3日目(1日)◇三好CC西コース (愛知)◇7300yd(パー71)

この日唯一ともいえた大きなミスは名物ホールにあった。後続に6打差をつけて迎えた16番(パー3)。6Iでのティショットは“奈落”の崖があるグリーン左サイドではなく、右に飛び出した。木々の枝で落ちてこなかったのか、球が見つからない。桂川有人は思わぬロストボールでティイングエリアから打ち直す羽目になった。

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独走ムードで突然訪れたトラブル。それもさらりと処理したからこそ、今季2勝目に確実に近づいたと言える。3打目できっちりグリーンセンターをとらえて2パットのダブルボギー。「だいぶ自分ではうれしかった。変なことをするよりは(1打目と)同じイメージで打った方がいいと思った。気持ち的には(ダブルボギーでも)パーに近い感じ」と前向きだった。

続く17番は低い弾道のティショットで確実にフェアウェイをとらえ2オン2パット、最終18番をバーディとして取り返した。「すごくいい感じでした」と残り171ydから7Iで作った1mのチャンスをものにして「67」のラウンドに納得。2位の河本力に4打差をつけて通算15アンダー、単独首位を守った。

この日、アントニオ猪木さんの訃報が耳に届いた。高校1年生から新日本プロレスのファンになった23歳は「リングに立つのを見てみたかった」という世代。「びっくりですね…」と話した。

リードがいくらあっても油断はできない。「きょうの16番みたいに本当に何があるかわからない」のは人生もゴルフも同じ。「この3日間と同じ感じで、ぶっちぎる気持ちで行かないとなかなか攻略できない。初めてなので勝ち方がわからないですけど、やるしかない」と落ち着いた言葉付きに熱を込めた。(愛知県みよし市/桂川洋一)

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