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ノーボギーで2打差発進 石川遼の「今、一番見てほしい選手」

◇国内男子◇ANAオープンゴルフトーナメント 初日(15日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7063yd(パー72)

規格外の一撃には「開いた口がふさがらない」と苦笑いするしかない。「米国に行っても、飛ぶ方の部類に入る。彼の球をずっと見ていれば、海外(の試合)で他選手の飛距離に驚くことはない。そういう意味ではずっと一緒に回りたいですね」。石川遼が「今、一番、本当に見てほしい選手」と評するのは、22歳の河本力のことだ。

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鳴り物入りでプロ入りしたルーキーは8月の「Sansan KBCオーガスタ」で初優勝を飾り、直後に予選落ち、5位と“大波”の成績が続く。今週は上位がスコアを伸ばし合う展開で、初日3バーディ、6ボギーの「75」。3オーバー108位と出遅れたが、石川は「爆発力を持っているので、あしたポンっと8アンダーだって出せることも常に感じさせてくれる。スイッチの切り替わりが見えるし、選手目線でも面白い」とうなずく。

ロフト18度のアイアン型UTで285yd近いキャリーを出す“大物感”。もちろんまだ粗削りで、安定感に乏しい。だが石川は“似たタイプの他選手”と、河本とを分けるものを強調する。

「(河本は下部)ABEMAツアーでも、レギュラーでも勝った。結果が早いうちに付いてくることは、ゴルフのキャリアにおいては意外と大事で。どんどんうまくなっていくだろうと思わせる中で、すでに勝っているのが恐ろしいところ」。タイトルを手にしたという事実の価値は、いつの時代もプロの世界では揺るがない。

同じ組で圧倒的な飛距離を目の当たりにしながら、石川は初日を6バーディ「66」でまとめた。前半15番では今週のカギに挙げていたラフからの2打目をピンそば4mに絡めて3連続バーディのきっかけにした。「調子にある程度、波がある中で全体的に良くなっている。ショットもパットもまだまだのところがあるが、ボギーがなかったこと、パー5で(バーディを)獲れたことが良かった」

首位とは2打差の6アンダー8位と上々の滑り出し。河本が小学校低学年のときにはすでにプロだった30歳。負けてはいられない。(北海道北広島市/桂川洋一)

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