同世代の刺激 アメリカにも行きたい！

まもなく、日本ではプロテストが行われる。昨年のリベンジに挑む櫻井だが、夢はそれだけでは終わらない。「やっぱり、アメリカのQTは受けに行きたいです」。それは、来年でも、さ来年でもなく、今年のプランの一つだという。「もともとアメリカには行きたくて、今年は無理かなって思っていたけど、今年行かへんかったら、来年もどっちにしろ悩むだろうし…。それに、全米女子プロでヤニ・ツェン（台湾）が勝ったじゃないですか。ヤニとは同い年だし、結構仲が良いんですよ。最初は世界ジュニアで一緒に回って、凄い上手くて、こういう子が世界で活躍するんだろうなって思ったけど、こんなに早く優勝するとは思わなくて。私も向こうに行ったら、どうにかなるんちゃうかなって」。

米ツアーのファイナルQTは日本と同時期に開催される。「だから、今はまだどうするか、分からないです」。可能性だけが、目の前に広がっている。先を見るには、一歩ずつ進むしかない。

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現在の海外女子ツアーでは、10代旋風が吹き荒れている。さきのヤニ・ツェンだけでなく、LETでは6月に行われた「ドイツオープン」を18歳のエイミー・ヤン（韓国）が制した。「全米女子オープンの予選会はエイミーと同じ組だったけど、めっちゃ上手かったですね。ANZレディスをアマチュアで勝って（06年）、こないだのドイツでプロ初勝利。そしたら、その賞金を中国の地震に全額寄付したんですよ！思わず、なんでって聞いちゃいました。そしたら、『help』って」。こんな世界観は、日本に居てはなかなか味わえないだろう。

「ワールドレディスにLETの選手が来て、ぼろぼろだったのが、ちょっと残念」と、気持ちは立派にLETツアーメンバーの櫻井。この年齢で世界を転戦する経験は、貴重なものに違いない。昨年のプロテスト、そしてQTの失敗で遠回りを強いられたが、迂回した道は思いのほか実り多き道だったのかも知れない。
(撮影：亀山修 )