「Hot Shot with GDO」の2019年8月のマンスリーゲストには高木優奈プロを迎え、全4回でお届けする。

1998年5月13日生まれ、神奈川県出身。2017年の最終プロテストでは53位タイ、2018年は79位タイといずれも合格には届かなかった。2019年度出場資格はQTランキング90位で、ステップアップツアーを主戦場として試合に挑んでいる。

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第1回 「おしゃべり優奈は封印！」

自信満々で臨んだ2019年シーズン初戦、「Tポイント×ENEOS ゴルフトーナメント」で打ちのめされた。2戦目の「ヤマハレディースオープン葛城」では予選会を経て本選に進んだが、「別人がゴルフをしているんですか？」くらいの悲惨な状況で、「もっとできるはずなのになぜ自分らしいプレーができないんだろう」と悩んでいた。

人とのお喋りが大好きで、周囲から「試合では黙ってプレーをしてみたら」とアドバイスをもらい、クールなプロゴルファーを演じてみたところ、うまくいって手ごたえを感じた。

今年の11月に3回目となるプロテストに挑戦する。1回目は自分の実力を4日間で100%出し切ってやっと受かるかどうかのレベルだったので、不合格だった時も「こんなもんだ」と割り切れた。2回目は前週から調子がよく自信があっただけに残念だった。正直なところ、どれだけ練習をしても、プロテストに合格する自信があるかどうかわからない状況。

ステップアップツアーでしっかりと戦って、成績と結果がついてきてはじめて自分を信じられると思っている。今年はステップ賞金ランクの1位か2位を狙いつつ、確実にトップ10を狙える位置を目標に見据える。

第2回 「好き嫌いがまるで子供」

小学校1年生の終わり頃から器械体操をはじめて、毎日泣きながら厳しいトレーニングに3年間励んだ結果、オリンピック候補選手にまでのぼりつめた。手首のケガで体操を断念したとたんに何もしないことが苦痛となり、たまたま練習場に連れて行ってもらったのがきっかけでゴルフに出会った。

小学校5年生の時、運よく家の近くでレッスンをしていた三觜喜一コーチに出会い、「プロゴルファーになりたいんです！」と直談判した。

1998年度生まれの世に言う「黄金世代」。中学2年で「神奈川ジュニアゴルフ選手権」、中学3年で「神奈川アマチュアゴルフ選手権」優勝と活躍したが、高校では周囲のレベルが高く優勝争いに絡むことはなかった。そんな中、2017年に「日本女子オープン」の予選に通ったのうれしかった。

好きなものは「チーズハンバーグ」と「チョコレート」で嫌いなものは「ピーマン」。「まるで子供の味覚」と笑われるが、「チャンジャ」や「イカの塩辛」など濃い目の大人っぽい味付けも好みだ。

第3回 「パットビューで開眼」

クラブとボールはブリヂストン、シューズはフットジョイを使っている。新しいドライバーに変えて、トレーニングの成果もあり飛距離が10ヤード伸びた。体を開かず、つっこまずに手元が低いままインパクトをむかえられるよう、コーチと相談して日々試行錯誤をしている。

パッティングのストロークは悪くないが試合で入らないので毎年悩んでいたが、「ヒルズゴルフアカデミー（東京都港区）」でパッティングのスピードと曲がりを完全に可視化した「パットビュー」に出会い開眼。素人レベルからシングルハンデレベルへと変貌を遂げた。

今年からゴルフウェアはZOYと契約。肌ざわりがよく何を着てもかわいいのでとても気に入っている。コーディネートは基本的には自分で選ぶが、悩むと母親に相談をして決めている。

同じコーチの下で練習している辻梨恵とは、「実家がお寺」「自宅が近所」「3姉妹の長女」と境遇が同じ。誕生日のたびに買物に連れて行ってくれて、洋服を買ってもらうほどかわいがられている。

第4回 「“上手い選手”から?勝てる選手“へ」

趣味はスポーツ観戦。会場に行く時間はないが、高校サッカー、器械体操、陸上、水泳などをテレビで見るのが大好きだ。物欲は全然ないが、同級生の友達に生まれた子供や、いとこなど小さい子に何か買ってあげたくなる性分。

幼い頃からどこにいっても、「うるさいよね、よく喋るよね」と言われ続けているので気にしたことはないが、できるだけみんなから好かれたいので周囲の反応は気にするタイプ。

賑やかでとても仲のいい家族の中で育ち、毎日が幸せと感じている。結婚願望はお寺の副住職をしている父親のような素晴らしい男性と結婚して、母親のようにのんびりと幸せに暮らすこと。

ゴルフでは「勝ちたい」、そして「勝ち続けたい」と強く思っている。上手い選手はたくさんいるが、勝つためには技術だけではなく、メンタル、体力、コンディションなど色々な要素が必要だ。申ジエのように、優勝争いで恐れられるくらいの選手になりたいと願っている。