スリクソン未発表の「ZXi」が日本にも 稲森佑貴は“総とっかえ”プランも
2024年 住友生命Vitalityレディス 東海クラシック
期間:09/13〜09/15 場所:新南愛知CC美浜C(愛知)
スリクソンの新ドライバー 女子ツアーは「LS」人気 竹田麗央は3Wをいきなり投入か
◇国内女子◇住友生命Vitalityレディス東海クラシック 事前(11日)◇新南愛知CC美浜C(愛知)◇6560yd(パー72)
すでにPGAツアーや男子ツアーでテストが始まり話題となっている住友ゴム工業(ダンロップ)の次期モデルと目されるクラブ「ZXi」シリーズ。国内女子ツアーの会場でもプロへのシーディング(選手のテスト)が始まった。4機種のドライバーに加えて、フェアウェイウッド、ユーティリティを契約選手が手に取り、コースでその感触を確かめていた。
今季2度目の2週連続優勝を果たしたばかりで注目の竹田麗央も、漏れなくテスト。元々プロトタイプの「ZX7 MkII LS」を使用しているが、「4機種の顔は全部見ていちばん合いそうなLSを試しました」と練習場でツアーレップに囲まれながら「ZXi LS」を打った。「最初はちょっとスピン量が多くてちょっと吹け上がっていたんですけど、ロフトを調整してもらったら結構力強い球が出ました。調整前はスピン量が2700回転近くあったのですが、2400回転ぐらいで落ち着きました」とトラックマンの数値も自ら確認。画面上では現状のエースモデルと同等の「キャリー250yd」が表示されていた。
実際のところ新ヘッドは前モデル(7LS)より大ぶり。「最初見た時は結構大きいなと思っていたんですけど、でも慣れていけば大丈夫かなと思っています。今週はちょっとコースが狭いのでドライバーを替えるにはちょっと…。来週(ミヤギテレビ杯)の方がコースが広いので、タイミング的には変えやすいかなと思っています」と竹田。一方で、バッグインを即決しそうなのが3番ウッド「ZXi フェアウェイウッド」(フェアウェイウッド、ユーティリティは1機種のみの展開)だ。「今までのモデルは吹け上がるような右のミスが多かったんですけど、それが全然出ない。コントロールできて安定して距離が出せます。さらに球も強いので、距離もちょっと伸びている気がします」と絶賛。「プロアマでもう1回打って、そこで良かったらもう替えようかなと思っています」。同様に新しいユーティリティもテストしていた。
竹田と同じく、ドライバーは新しい「LS」をテストした小祝さくら。「朝打った時は、つかまりづらいのと高さが出すぎていたのが気になりました。でも午後に練習場でおもりの調整をしてもらったら、球がつかまるようになって、高さも抑えられていい感じでした」と、ソール前後にあるウエートを入れ替えて弾道を調整したところ、弾道が見違えて良くなった。さらにロフトを立てたことで、「最終的に球が強い感じになって、これなら試合で使えるかもっていう段階です」と、今週の投入の可能性も示唆した。
さらに竹田と同様、小祝もスプーン「ZXi フェアウェイウッド」を絶賛。「曲がらないですし、安定感がある。1発目からいい球が出ました。距離もそんな変わんなかったので、もう替えようと思っています」。同じような「いい球が出た」というユーティリティと合わせて替える予定だ。
契約選手の中でも指折りのショットメーカーである櫻井心那も、「ZXi LS」ドライバーをチョイス。「マックス以外の3種類を打って、スタンダードかLSかで迷いました。でも、元々5LSを使っていたのもあってか、最終的にLSの球の高さとスピン量のバランスがいちばん良かったです。(前作に比べて)気持ち球が高くて、あと結構つかまりやすいですかね」と、最終的にトウ寄りに鉛を貼って調整した。「今はこっち(5LS)が調子いいので、今週無理に変える必要はないかなと思ってはいます」といきなりの投入は控える模様。一方で「フェアウェイウッド、UTの2本は替えようかなと思っています。すごくいい」と、ドライバーの下の3本は早くもバッグに入った。
3人のショットメーカーが「LS」を選んだのは偶然なのか、はたまた必然か。そして押しなべて評価の高かったフェアウェイウッドは非常に気になるところ。女子ツアーでは使用者も…と想像していた一番やさしいモデルと目される「ZXi MAX」に関しては、今のところテストをしている選手はいなかった。(愛知県美浜町/服部謙二郎)