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HOT LIST JAPAN受賞クラブ 開発者インタビュー Vol.11(マグレガー編)

HOT LIST 日本版」で高評価を得たクラブは、どのように開発されたものなのか。開発担当者や企画担当者へのインタビューから、メーカー側の視点を探っていく。今回は、アベレージゴルファーから厚い信頼を得続けているマグレガー。受賞したユーティリティを中心に、マックテックNVシリーズについて話を訊いた。

【2012 HOT LIST JAPAN 受賞クラブ】
ユーティリティ部門:シルバー賞(マックテック NV201)

【担当者 プロフィール】
竹下 健(たけしたたけし)
某ゴルフメーカーの国内営業と商品企画担当を経て、2008年にマグレガーゴルフジャパン入社。現在は開発担当として、マグレガーのすべてのクラブ開発を手掛ける。

アベレージゴルファーの味方になるクラブを

GDO:マックテックNVシリーズのユーティリティ「NV201」は、テスターからは球のつかまりの良さ、扱いやすさについて高い評価を得ていました。このモデルの開発コンセプトを教えていただけますか?

竹下:ユーティリティは、ウッドとアイアンの中間に位置するクラブですが、マグレガーではアイアンに近いものだと考えて作っています。例えて言うなら、コンボアイアンの長い番手ですね。多くのメーカーは球を上げやすいようにウッドと同じ先端径のシャフトを装着していますが、マグレガーのユーティリティの先端径はアイアンと同じものを採用しています。これはアイアンと振り心地を揃えるためです。

GDO:このモデルは、ロフトの大きなモデルまでラインナップされているのも特徴ですね。

竹下:はい。ロフト29度の6番ユーティリティまで用意しています。近年、アマチュアゴルファーにとってミドルアイアンは難しいクラブになっているので、ミドルアイアンの代わりとして使える番手までラインナップしました。ソールには交換可能のウェイトを配置していますが、番手によって配置場所をフローさせてあるのも特徴です。これもアイアンからの“つながり”を重視して、番手毎の振り心地を統一するためです。それと、もうひとつの長所は価格が安いことです(笑)。ユーティリティはとても使い勝手がいいクラブなので、ぜひゴルファーに手にとって使ってほしい。そのために一生懸命、価格を下げる努力をしましたよ。

GDO:番手によってウェイトの配置をフローさせているのは、同じNVシリーズのフェアウェイウッドも同じですよね。

竹下:振り心地を統一するという設計思想は、フェアウェイウッドもユーティリティも同じです。ただ、両者では球筋が変わるように、あえてヘッドの重心設計を変えています。フェアウェイウッドは重心を高め設定し、スピンを多くして高い球を打ちやすく。ユーティリティは重心を低めにして強弾道を打ちやすくしてあります。7番ウッドと3番ユーティリティでは同じ距離を打てるように設計していますが、ゴルファーのタイプや好みによって球筋を選べるように作っています。

GDO:ゴルファーにモデルの選択肢を与えているのは、NVシリーズのドライバー「ロングナビ」と「ショートナビ」も同じですよね。シャフトの長さが異なる2つのモデルですが、どちらのほうがアベレージゴルファーには人気なのでしょうか?

竹下:「ショートナビ」のほうが少し売れ行きはいいですね。このモデルは44.75インチという市場でも珍しい短いドライバーですが、実際に使ってみると振り切りやすくて方向性が良く、結果がいいというゴルファーが多いようです。開発者としては7対3の割合で「ロングナビ」のほうが売れると思っていたので、これは意外でした。

GDO:「ショートナビ」は、短いシャフトに200グラムの重いヘッドを採用したモデルですよね。近年、重いヘッドに注目しているメーカーが多くなっているようです。

竹下:マグレガーには3世代前の「NV-R」というモデルから、重いヘッドと軽いシャフトで飛ばすという設計思想があったのですが、近いうちに他メーカーもこういった傾向になるとは思っていました。シャフトの長尺化には限界がありますし、ヘッド重量は飛距離に大きく影響しますから。今回、ユーティリティで受賞できたのは嬉しいですが、ドライバーでも賞を獲りたかったのが正直なところです。NVシリーズのドライバーはシャフトが軽いので、HOTLISTのテスターさんには打ちづらく感じたのかも知れません。それが残念ですね。

GDO:マグレガーからは新しく「ターニー」のシリーズも登場していますが、今後はどのような展開になるのでしょうか?

竹下:マックテックのNVシリーズは、ラウンド数が少ないアベレージゴルファーが100を切れるようになり、シニアゴルファーが飛距離を伸ばせるようになるクラブを作っていくのが使命です。それは今後も変わりませんが、次モデルはもっと実戦に即したものになりますので、楽しみにしておいてください。来年のHOTLISTでは、すべてのジャンルで賞が獲れるように頑張りますよ!



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