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第11回日本片マヒ障害オープン選手権開催

2011/05/23 15:15

日本障害者ゴルフ協会(DGA)は5月中旬、「第11回日本片マヒ障害オープンゴルフ選手権」をレインボーヒルズCC(千葉県銚子市)にて開催した。障害者ゴルフファーとボランティア計60名がプレー。片マヒの部優勝は渡辺一正氏で、スコアは91ストローク(45、46)、準優勝は山本義昌氏で100ストローク(50、50)、3位は平尾晴夫氏で101ストローク(48、53)だった。同大会を主催するDGA佐藤成定代表によると、

「片マヒとは、脳溢血や脳梗塞などいわゆる脳血管障害の後遺症として半身マヒの障害に陥ることをいいます。現在、日本には170万人の脳血管障害者がおり、毎年20万人があらたにこの病気で倒れています。日本の障害のなかでは同障害を持つ人が最も多く、また、病気になる前にゴルフをやっていた人が多いのもこの障害の特徴です。しかし、多くの片マヒ障害の人は『もう、ゴルフなんて出来ない』と諦め、再びティーグラウンドに立つ人は少ないのが現状。参加者の中には、数年前、諦めていたゴルフを再開し、1ラウンド100を切るようになった人もいます。また、この選手権で病後初めてラウンドする人もいます。決して諦めず、ゴルフを通じてリハビリをし、積極的に参加して欲しいですし、そういった方がいたら、是非、試合を観にきて欲しい。自分よりもっと重い病状の人がゴルフを楽しむ姿を見て、『よし、オレもやってみよう!』と奮起してくれたら嬉しいですね」
と語る。

同大会には会場となったレインボーヒルズCCのメンバーのほか、たくさんのボランティアプレーヤーが参加。ツアープロコーチとしても有名な堀尾研二、石井忍、両プロも参加。障害者ゴルファーの大変さを理解するために9ホールを片手でプレー。次のように語った。

「通常、健常者のゴルフの楽しみ方は『良いスコアでまわる』、『良いスイングをする』ということばかりに目が行きがちですが、実際に自分も片手でプレーしてみて、ゴルフができることの幸せ、仲間と歩いてプレーするなど、ゴルフの本当の楽しみ方を再認識しました。障害を持つ可能性は誰にでもあり、その時のために何ができるかを考え、今後もDGAをサポートしていきたいと思います」(堀尾研二)

「正直なところ(障害者ゴルフについて)、少し暗いイメージがありましたが、参加してみてみんな明るく、楽しそうにプレーしている姿をみて、印象が変わりました。同じゴルフをしているのに、いままでこのような交流がなかったのは問題で、今後、DGAの活動に協力し、積極的にサポートしていきたいと思います」(石井忍)

なお、大会中には東日本大震災に向けたチャリティーが実施され、合計8万9500円が集まった。この義援金は福島県障害者スポーツ協会に寄付される。大会結果は以下の通り。

【片マヒの部】
優勝:渡辺一正 OUT45・IN46 トータル91
準優勝:山本義昌 OUT50・IN50 トータル100
3位:平尾晴夫 OUT48・IN53 トータル101

【障害総合の部】
優勝:小池良太郎 OUT38・IN37 トータル75
準優勝:小林茂 OUT38・IN38 トータル76
3位:秋山卓哉 OUT41・IN38 トータル79

【車いす障害の部】
敢闘賞:野島弘 OUT50・IN53 トータル103



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