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2020年 WGCメキシコ選手権
期間:02/20〜02/23 場所:チャプルテペクGC(メキシコ)

残念だった石川遼の“刻む”姿勢 次週はフロリダへ

◇世界選手権シリーズ◇WGCメキシコ選手権 最終日(23日)◇チャプルテペクGC (メキシコ)◇7355yd(パー71)

あまり良くないクセが出てしまった、と感じた。大会初日のフロントナイン。石川遼は出だし1番からティグラウンドでロングアイアンを握り、フェアウェイに丁寧に刻んでいった。同じ組のバッバ・ワトソンルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)が1Wを握ったホールも、自分の攻めに徹して必然的に2打目以降に長い距離を残した。

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開始10ホールで9オーバーという波乱の幕開け。予選落ちがない世界選手権シリーズとはいえ、戦意を喪失してもおかしくないビハインドを背負った。結局、これが響いて4日間で通算12オーバーの68位でフィニッシュ。大会前週の週末にはメキシコに入り、準備を入念にしてきた。そういったときほど、石川はどうも最初からミスを嫌い、スマートにコースを攻めようとすることが多い気がしてならない。

1Wショットは好調だったはず。「80」をたたいたラウンド後、「この1Wがあれば、もっと攻めていっていいような気もするが、自信を持ちきれなかった。最初の2日間と土日で少し攻め方が変わってもいいかなと思っていた」と語った。高地での戦いで飛距離が伸びるイコール、残り距離も短くなる。とはいえ、一流選手の多くがリスク承知で1Wを振り回す姿と、後手に回った石川とのコントラストが際立って見えた。

いまやPGAツアーはパワーヒッター全盛の時代で、恐れを知らない20代の選手たちも元気いっぱい。「“イチかバチか”の攻めを続けて、ハマった選手が勝つ」という大会も多い。ツアーメンバーとしてシードをなんとか保持したいといった状況であればコンスタントな好成績は歓迎されるが、今の石川は復帰を目指す身。逆転で「東京オリンピック」出場を狙う意味でも、日本勢3番手から今平周吾をとらえるにはそれこそ奇跡的な活躍が必要で、一戦一戦が大きな賭けになる。失うものはない。長いクラブを持つことが必ずしも積極的ではないが、せめて“姿勢”は常にアグレッシブであっていい。

石川は最終日、後半2番で初めて1Wを握ってグリーン手前20ydまで運んだ。初日に刻んだ攻めを改めて振り返り、「距離感の問題とか、パッティングのタッチがちゃんと調整できていないとあの(刻む)攻めは難しい。刻んで130、140yd残すからには、合わせていく精度と距離感がいる」と話した。「このコースは多少経験も必要。1Wで打つところが林間なので狭いように見えるが、ひらけているところもある。景色を見ると刻みたくなる先入観があった」と情報不足も悔やんだ。

ツアーが手配する夜のチャーター便でメキシコを発ち、フロリダにわたる。次週は「ザ・ホンダクラシック」(PGAナショナル)に出場。シードを失った2017年以来3年ぶりとなる。目に入る多くのウォーターハザードに立ち合い負けしない、ガムシャラなプレーでコースを攻略したい。(メキシコ・メキシコシティ/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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