並んで会見に臨んだビベンス女史（左）とトンプソン社長（右）

09年の米女子ツアー開幕の前日、インタビューエリアにLPGAコミッショナーのキャロリン・ビベンス女史とゴルフチャンネルの社長、ペイジ・トンプソン氏が登場した。そして発表したのは、来年2010年から、LPGAとゴルフチャンネルは、LPGAツアーの放映において、10年に渡る排他的な契約を締結した、というものだった。

ビベンス氏によると、自身が会長に就任した3年半前から変えようとしていたこと、ツアーがより安定して放映される為に、「テレビの我が家」を見つけることに、ようやく成功したということだ。これまでは、週毎に違うチャンネルで放送されたり、オープンウィーク、マスターズ、PGAのプレイオフシーズンなどは、「熱心なファンでさえ、我々がどこにいるのか見つけるのが難しかった」とビベンスは言う。常に同じチャンネルで年間放送されること、それも10年に渡ってという大きな変革が始まろうとしている。

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もちろん、ゴルフチャンネル側は、LPGAに放映権料を支払う。その額こそ明らかにしなかったものの、「それは、安定した我が家を見つけることよりも重要なことだった」と、ビベンス氏は誇らしげだ。アメリカでは、PGAツアーに遠く及ばない視聴率に甘んじているLPGAツアーだが、トンプソン氏は「この取引にとても興奮している。LPGAには多くの才能あるプレイヤーやカリスマを持ったプレイヤーがいる。キャロリン、そしてLPGAと共に、ツアーのブランドを広め、より多くの人にこれらの偉大な選手達とそのストーリーを知ってもらいたい」と、ツアーのポテンシャルに期待を寄せた。

アメリカはケーブルテレビ社会で、日本とは事情が異なるということを差し置いても、ツアーと放送局ががっちりタッグを組んでお互いの発展の為に協力し合うというモデルは、なんとも魅力的なことに感じられた。（編集部：今岡涼太）