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アマチュア2勝目も現実的?畑岡奈紗のマネジメント力

◇国内女子◇スタンレーレディス 初日(7日)◇東名CC(静岡県)◇6586yd(パー72)

同組のイ・ボミ(韓国)、笠りつ子よりも大きな歓声を浴びてティオフした畑岡奈紗(ルネサンス高3年)。「うれしかったし、そこまで緊張はしなかった」と、数回その場でジャンプをして体をほぐすいつものルーティンの後、1Wの1打目を3人の中で一番遠くのフェアウェイへと運んだ。

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明快な飛距離やショットの精度だけではない。この日、印象的だったのは畑岡のマネジメントだ。3番(パー5)では「当たっていなかったので、フェアウェイキープを優先して短く持った」という1Wを狙い通りにフェアウェイに置くと、2打目は5Iで残り108yd地点へとしっかり刻んだ。

イと笠はウッドを使って20~30ydほど前に2打目を運んでいたが、畑岡は得意の距離という100yd~110ydを残す戦略。そこからの3打目をPWでピン右3mへと運んでバーディとした。

9番では、1Wのティショットをフェアウェイ右のクロスバンカーに入れた。ここも1Wを短く持ち、アゲンストの風に負けてバンカー手前で止まる計算だったというが、「細かいミス。そこまで風が読めていなかった」と反省の言葉が口をついた。

だが、続く2打目を54度のウェッジで丁寧にフェアウェイに戻し、残り110ydをPWで2mにつけてパーセーブ。単に球をグリーン近くへと運んでいくだけではなく、見ていてもプレーの意図が伝わってくる稀有な選手といえるだろう。

イのキャディである清水重憲氏に畑岡の印象を聞いてみると「13番で奧に外した2打目を、もし狙って外したのだとしたら、すごいと思う」という。このホールは打ち下ろしのパー4だが、グリーンに向けて打ち上げとなっており、手前はNG(寄せにくい)というレイアウトだ。

右ラフから2打目を打った畑岡に聞いてみると、「一番ダメなのは手前のバンカーなので、奧に行っても良いと思って打ちました」という答え。きっちりと危険ゾーンを認識しており、3打目のアプローチを寄せてパーで切り抜けたのも“想定内だった”ということだ。

同組で回ったイは「球がすごく強くて飛ぶことにびっくりした」と目を丸くして、笠は「まったく動じることがなく、ミスも少ないし、ミスしてもリカバリーできる。全部うまい!」と感嘆した。

人なつこい笑顔で「今日は良かったと思います」と振り返った畑岡だったが、その初々しい受け答えとは対照的に、ゴルフゲームにおいては実に成熟した印象を残したこの日の18ホールだった。(静岡県裾野市/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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