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手元にあっても 稲見萌寧が銀メダルを披露できない理由

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前情報◇軽井沢72G北コース (長野)◇6679yd(パー72)

東京五輪」女子ゴルフで2位に入った稲見萌寧はツアー再開戦の会場、軽井沢にも銀メダルを持参している。開幕前日の12日(木)には練習ラウンド後にNECの遠藤信博取締役会長から花束を贈呈。日本に初めてもたらされたゴルフでのオリンピックメダルのお披露目を期待していたカメラマンも多かったが、その瞬間は結局訪れなかった。

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実は日本ゴルフ協会(JGA)によると、日本オリンピック委員会(JOC)からの連絡では、個人が獲得したメダルは披露するシチュエーションが限られている。「パートナー」と定義される五輪のスポンサーでない企業のロゴが掲出された映像や画像に、メダルが映りこむことは好ましくないという。

ゴルフツアーの大会は毎試合、主催や協賛社が変わるのが通例。また、選手個々のスポンサー企業も異なる。当然ながら稲見のウェアにも、サポートする各社のロゴが入っており、公の写真撮影ということになると、“好ましくないシチュエーション”になる恐れがあり、簡単に実現することができない。

今週であれば「(東京五輪の国内最上位パートナーで今大会を主催する)NEC単独のスポンサーボードの前であれば…」というJOCからの“指導”もあったという。ただし、ウェアは表彰式と同じアシックス製のサンライズレッドのジャケットなどの着用が求められるとのこと。

稲見は今週、コースで会った選手数人にはメダルを見せているそうだが、大っぴらに喜びを分かち合うわけにもいかないらしい。(長野県軽井沢町/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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