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国内女子最終日/再三の予定変更に振り回される人々

国内女子ツアー「ニチレイPGMレディス」は、単独首位に横峯さくら、2打差で有村智恵、さらに1打差で追う古閑美保の3人が最終組でラウンドすることになり、朝から多くのギャラリーが会場に詰めかけた。しかし、天候はあいにくの大雨。トップ組が2番ホールのティショットを打った段階で中断となった。

気象予報では、午前中は土砂降りの状態が続くと出ている中での7時30分の予定通りのスタートだったが、この時点で「本当にできるの?」と頭を傾げる関係者も多かった。7時50分の中断後、9時10分に再開予定となり、トップ組の北田瑠衣福田裕子、近本英恵の3人はクラブハウスで待機していたが、8時50分に近本は2番のフェアウェイに向かった。

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しかし、コース状況が悪化していくさまを見ていた北田はクラブハウス前で、今後の見通しなどを関係者と話をし、再開直前まで待機していた。すると再開予定の10分前に、再度30分様子を見るとアナウンスが入る。良かったと胸を撫で下ろす北田とは対照的に、2番のフェアウェイで他の選手が来るのを待っていた近本は、誰もコースに来ないので「様子がおかしい」とクラブハウスに戻ってきて、再延長の知らせを知った。

結局3度に渡って再開予定が変更されたが、2度目からは選手も「やっぱり」という表情でアナウンスに耳を傾けていた。待ちくたびれているのは、選手ばかりでなく、プレーを見ようと訪れたギャラリーも一緒。選手や関係者のようにクラブハウス内に入ることもできず、外で傘をさしたまま待機するしかない。当日券を朝に購入したギャラリーは払い戻しがあるが、前売りの3日間共通券を購入し、最終日だけ観にきたギャラリーはチケットが無駄になるため「中止は勘弁してくれ」と神に祈る状態。

この日、2打差から逆転優勝を狙う有村智恵が「ハーフ(9ホール)でもいいからやりたかった」と言うとおり、コースの回復を待って9ホールだけ行うという選択肢もあった。しかし、女子プロゴルフ協会の最終判断は10時30分時点での中止。この決定に文句を言う選手は一人もいなかったが、ギャラリーからは不満の声も聞こえてきた。

しかし、この悪天候にも関わらず訪れてくれたギャラリーに対し、せめてものファンサービスということで、選手たちは率先してサイン会に参加。人波の行列がなくなるまで延々とサインを行っていた。自然現象にはかなわないが、不満顔だったギャラリーたちは、お気に入りの選手にサインをもらい笑顔で会場をあとにした。

2009年 ニチレイPGMレディス



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